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ss200228アンパン

ss200228アンパン

「アンパンってさぁ、
なんで美味しいんだろうね」
柔らかい日差しの中、
校舎の屋上で、あたしは
学級委員長に話しかける。
「それはそうだろう。
この日本に大手から小売りまで
どれだけのパン屋があると思う。
それが、必死になって味を
改良して売りに出しているんだ。
うまいに決まっているだろう」
あたしはモグモグとアンパンを食べながら
「それはそうなんだけど、
アイディアがすごいなと思って。
パンにあんこを入れる事を
思いついて、それが明治天皇の
お気に召してそのおかげで
日本国民に広まって定着したでしょう」
あたしは最後の一口を食べ終えて言った。
「あたし、ファッションデザイナーに
なりたいんだ。
だからこのアンパンみたいに
みんなの記憶に残る服を残したいなぁって」
「それを言うなら、ココシャネルじゃないのか」
「あはは、それもそうだね。
あ、あたし用事があるから行くね」
・・・・
彼女はそう言うと屋上の階段を下りて行った。
俺はその後ろ姿を見送りながらつぶやいた。
「お前なら大丈夫だ」
暖かな春の風が吹き抜けていった。


テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

ss200226それは仕方ない

ss200226それは仕方ない

「はぁ、なんで素直になれないんだろう」
校舎の屋上、俺は焼きそばパンを
もそもそ食いながらつぶやいた。
「知るか、お前と彼女のいさかいを
何故僕が聞かなきゃならないのか
そちらの方が気にかかる」
「あーっ学級委員長冷たいぃ。
大体委員長なんて
もててもててしょうがないだろう。
より取り見取りって奴?」
すると委員長は本から顔を上げて
「いくら好意を寄せられても
こちらがその気にならなければ
仕方ないだろうが」
「うっわぁゴーマン。
だけど俺の彼女だけは奪うなよ。
俺を好きといってくれた貴重な
女子なんだ」
「だったら、今すぐ彼女のところに行ってこい。
話を聞くなり謝るなりしてこい」
「うー・・・だけど俺悪くないし」
「奪うぞ」
「ハイっ行ってきまーす」
・・・
僕は級友を見送った。
そして閉じた本を開いた。
「そう、大勢にもてても仕方ないじゃないか」
とつぶやいて。

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ジャンル : 小説・文学

ss200224鈴

ss200224鈴

鈴が鳴る
寒くなったり暖かくなったり
定まらない天気のこの頃
今日は比較的暖かい日だが
寒さが名残惜しそうに
風に乗っている。
そんな中、営業で出歩いていた俺は
かすかな音を聞いた。
なんだろう?
リーンリーンとかすかに鳴る音
春風に誘われるように
その音に誘われる。
そこに梅の香も加わる。
たどり着いたのは小さな神社。
古びたお社に参拝者の影は無い。
そのお社の扉に小さな鈴が
かかっているのを見つけた。
その鈴が風に揺れてリーンリーンと鳴る。
それはかすかな音だった。
「・・・・」
俺はお賽銭を投げて祈った。
神様、どうぞこの世をお守り下さい。
俺は頭を下げて立ち去った。
小さな神社だ。そして不信心な俺。
そんな俺の祈りでも何か役に立つのだろうか。
その時、リーンリーンと鈴が鳴った。
「・・・・」
俺は後ろを振り向いて頭を下げた。

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ジャンル : 小説・文学

ss200219遅れてきた・・・

ss200219遅れてきた・・・

くすんくすん
私は学校のグラウンドの隅の
木に隠れるようにして
泣いていた。
何故って?
そう、それはバレンタイン。
義理チョコ友チョコ自分チョコというけれど
私には渡したい相手がいたのだ。
だけど学生カバンに入れたまま
廊下で通り過ぎる事すらできなかった。
下駄箱?
よく考えたら食べ物を入れるなんて
ばっちいじゃないの。
そう思うと渡すことはできなかった。
そんなことをぐすぐす考えていると
野球のボールが一つコロコロと転がってきた。
私は涙をぬぐってそのぼーるをつかむ。
すると、すいませーんとやってきたのは
彼だった。
彼は走ってやってきて
当たったりしませんでしたかとか
尋ねてくれる。
私はボールを返そうとして・・・
「あ、あのちょっと待ってください!」
そしてカバンからマジックペンを出して
ボールに書いた。
そしてボールと一緒にチョコを彼に渡したのだった。
かれはびっくりした顔を見て、
チョコの入った包み紙を見て、ボールの文字を見てー
「あの、よかったら、今日一緒に帰りませんか」
と言ってくれた。
私は真っ赤になってうなずいた。
こうして私の遅れたバレンタインは終わった。


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ss200215授業中に起きる事とは・・・

ss200215授業中に起きる事とは・・・

「うう、数学ねみぃ」
左隣の机の彼が小声で
そう言って、机に突っ伏した。
「こら、起きろ。ここはテストに出る
ところだぞっ」
数学教師がやってきて
彼の頭を丸めた教科書でポカリと叩く。
「いてぇ。はーい分かりまし・・
て、何だありゃぁっ」
彼が窓の外を見る。
つられてクラス中が窓の外を見る。
するとそこには
「UFO・・・ありえない、UFOなんて」
数学教師がつぶやく。
UFOの一部が光輝いて
中からボンキュッボンの美女が
現れ、窓が勝手に開いて入ってくる。
そして美女は彼に言う。
「ねぇ、そこの地球人のあなた、
ちょっと私と宇宙散策しない」
すると彼はごくりと喉をならして
「も、もちろふぎゃっ」
「だ、だめぇえぇええええ」
あたしは彼を背中から押して
止めに入る。
そして宇宙人の美女に言う。
「止めてよね、そうやってからかうの。
おねぇちゃん!」
「はぁ、おねぇちゃん?」
彼が振り向いてあたしに尋ねる。
あたしは顔を真っ赤にして
「そうなの。おねぇちゃん。
おねぇちゃんはすぐあたしをからかうの。
あ、あたしが、あなたをす、好きだから!」
おおおおっクラス中がどよめいた。
すると彼は立ち上がり、
「お、おう。俺もお前の事、好きだぜ」
そう彼が言うとクラス中がヒャッハー!状態だった。
そしていつの間にかUFOは消えていた。
おねぇちゃん、ありがとう。
あたしの学校生活、バラ色です。



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主に4コマ・ショートショート・俳句を
更新しているちーぴ。
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値段が変更されている事がございます。
ご了承のほど、宜しくお願いします。
4コマの記念日はウィキを
参照しております。

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♪(/・ω・)/ ♪オモシロ4コマだけでも読んでちーぴ。
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