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詩220812祭りだ祭りだ

詩220812祭りだ祭りだ  :


祭りだ祭りだ
わっしょい わっしょい
朝顔に彩られた浴衣着て、
それを見た彼は
ふいっと視線を外す
照れているかと手を振りて
似合っているよと呟かれ

誰が買うのかお面売り
ついつい子供心に戻って
狐のお面を手に取りて
買ってみるはいたずら心
手を伸ばして彼の頭に
斜めに被せ
彼はケンケン狐の真似す

林檎飴にかき氷タコ焼き焼きそば
いろいろありて
綿飴売りの前で足止まる
それ見た彼が
一つ買い求め
大きな大きな綿飴を
大きく口を開けて食べてみる
口の中は綿飴の雲が溶けて
甘さが広がり
ふと隣の彼を見ると
苦笑している
綿飴綿飴
彼の口にほおり込み
甘さにむせ返る彼が可愛い

祭りだ祭りだ
わっしょい わっしょい
私と彼は手を握り
踊りに行くよ踊ろうよ
祭りだ祭りだ
わっしょい わっしょい



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テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

詩220624 人参

詩220624 人参    :


舌鋒鋭い男がいた。
彼は確かに正しくて人々を納得させた。
だが、その物言いは
多くの人を傷つけた。
彼は正しいのに、その正しさ故に
人気の無いビルのゴミ捨て場に
ボロ雑巾になって捨てられた。

彼はゴミに埋もれて初めて
涙が目からあふれ出た。

「あんた大丈夫かい?」

その人は赤い人参色をした
髪の毛をおさげにした少女だった。
そして彼の額に手をやると
熱いじゃないかとつぶやき、
彼の腕を自分の肩に回して
自分の家へと連れて行った。
そして少女は自分の家の
自分のベッドに男を寝かせた。

「何故そこまでする。
俺は臭いし汚いし人を傷つけることしか
知らない」

すると少女は笑って、

「臭いのと汚いのは洗えばいいことでしょ。
人を傷つけることに今気付いたのなら
これから優しい温かい人になればいいわ」

「俺になれるだろうか」

「なれるわ。傷ついた人は誰かが傷つくのが
嫌な人になるのだから」

「そうかそういうものなのか」

男は天井を見た。
そして窓を見た。
三日月が男を見ている。
その光に男は癒された。
神という者の存在を感じた。





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220204 虹色の雨

220204 虹色の雨


雨上がりのある日。

私はふと空の上を見た。

そこには、半円の虹の根本に

白い白い綿菓子のような雲があった。

そんな虹がたくさんたくさん

空の上にあった。

私は目をこすった。

だけど明らかに青い青い空に

虹がたくさんあった。

「あ、チロがいる!」

突然の声に驚いて、声のする方に振り向いた。

それは小さな男の子の声で

お母さんも空を見上げながら

「そうね、チロがいるわね」

と言った。

私も大急ぎで空を見た。

(ミーヤ、ミーヤ!!)

すると空の虹の一つにミーヤがいた。

ミーヤは渡しを見てニカリと笑った。

そして、また雨が降ってきた。

その雨粒は私には虹色に見えた。

慈雨。

ミーヤから私への優しい気持ち。

私は傘をさして歩き出す。

そして一度振り向いて空を見た。

そこには虹は無かった。

だけど私の心に虹がある。

そしてミーヤが遊んでいるの。

私はそっと自分のハートに左手を置いた。

トクトクと優しい音がする。

ミーヤのハートの音を思い出して重ねる。

だから大丈夫。

そう、私は大丈夫。

私はしっかり前を向いて歩き出した。





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211105ボールペンの薔薇

211105ボールペンの薔薇:


私は三色ボールペンを愛用している。
黒、赤、緑の三色だ。
ある日、ボールペンの赤い色がきれた。
私は途方に暮れた。
私は三色ボールペンの赤色で
ノートに薔薇を描いていたからだ。
嫌なこと、つらいこと、悲しいこと、
そんなことがある度に
ノートに紅い薔薇をボールペンで描いていた。
赤は私の心の色。
マイナスなことに遭遇する度に
優しい優しい私の心の部分を
赤い薔薇を描くことで癒してきた。
どうしようか悩んだ私は
何気なく、三色ボールペンの緑色を出した。
そして赤い薔薇の絵に、葉と茎を添えた。
私は夢中で書き添えた。
そして緑色のボールペンも色がきれた。
後に残ったのは黒。
私は表紙に黒猫の絵を描いた。
ただただ描いた。
何匹も何匹も描いた。
ノートはすべて埋まった。

私はとても満ち足りた。
そして、そのノートに詩を書こう
残りの黒はまだたっぷり残っているから。
私のノートは詩集になった。



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210903「一角獣」

210903「一角獣」


孤高の一角獣が
氷壁を割る悲しみの声を
誰が聴いただろうか
ただ一人の友は行ってしまった
氷壁が滑るように一角獣の涙を
受けとめるけれど
その悲しみを友に伝えたりはしない
一角獣には何故友が行ってしまったのか
分からなかった
それを分かる者は誰もいないだろう
孤高の一角獣が氷壁を割る時
その後には悲しみが引き裂かれている



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主に4コマ・
ショートショート・
(↑一部を除いて
フィクションです。
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を更新しているちーぴ
日本に暮らす宇宙生物
ちーぴ。

*4コマの記念日はウィキを
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