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SS221028 奥様は魔女とハロウィン間近に起きたこと

SS221028 奥様は魔女とハロウィン間近に起きたこと   :


「秋も終わりだなぁ」

俺は庭の落ち葉を掃きながら
つぶやいた。
すると足元で

「キュキュッ」

と鳴き声がする。
下を見ると、どんぐりの形をした
帽子を被ったハムスターが見上げていた。

「・・・君、もしかして使い魔かな?
俺の奥様に御用かな?」

そう尋ねると、ハムスターは

「キュキュッ」

と嬉しそうに返事をする。

「そうか、じゃぁ奥様を呼んでくるから
ちょっと縁側で待っていてくれよな」

そう言って、使い魔のハムスターを
縁側へとそっと置く。
そして僕は家の中へ入り奥様を呼んだ。
そう、奥様は魔女界からやってきて
俺と出会い結ばれた。
奥様はハロウィンに、魔女界へ帰省するので
その準備に追われていた。

「ハニー、今話しかけても大丈夫かい」

「え?いいけど何?」

「実は今、ハムスターが一匹で家の庭に
来たのだけど、どうも使い魔さんみたいなんだ」

「あ、うちにかけたシールド魔法で
サーチしたけれど、確かに使い魔さんね。
ちょっと庭に行ってみるわね」

「あ、じゃぁ俺ナッツと水を用意するよ。
ハニーは何か飲む?」

「私はじゃぁ、ホットココアで。ありがとう♪」
奥様は、縁側に出ると、使い魔のハムスターちゃんと
話しこんでいた。
僕は、お茶菓子を用意して開いている窓をコンコンと
叩く。
すると、奥様と使い魔のハムスターちゃんが
僕を見て、嬉しそうな顔をした。

「この子、私の先輩魔女の使い魔ちゃんだったわ」

「そうか、じゃぁその羊毛フェルトで作った帽子
手作り素敵だね。」

「本当!似合ってるわよね♥」

「キュキュッ♫」

喜んでいる姿が可愛らしいが、
あまりにもガン〇ラを作り過ぎて
羊毛フェルトでガ〇ダムを作らされている身としては
その大変さを思い出してしまった。
ま、それはともかく

「で、なんで使い魔ちゃんうちにきたの?」

「それがさぁ、先輩達エヴァ〇ゲリオンの
登場人物の仮装をするから、あんた紅いスーツに黒い眼帯
しといでねぇ・・・て」

「なにぃ、体にフィットさせたスーツを着るだとぉ
だめだめ、そんな姿は俺だけに見せればいいの!」

「そ、そんなこと言われても・・・」

「E〇2号機をゆるキャラにしたものを着なさい」

「まぁ、それを血まみれにすればいいか。
分ったわ。急いで作るから」

「使い魔ちゃん、そういうことだから
先輩に伝えてね」

すると、使い魔のハムスターは頷いて
お尻をふりふり歩いて行ってしまった。

「・・・可愛いわね」

「本当だな」

俺達は縁側で、淡い陽の光を楽しむのだった。




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テーマ : 機動戦士ガンダムシリーズ
ジャンル : アニメ・コミック

ss211029奥様は魔女とダジャレウィン

ss211029奥様は魔女とダジャレウィン


「う〜ん」

ヒンヤリとした秋の朝。
着替えた俺は庭でラジオ体操なんかを
思い出しながら運動してみる。

「あら、ダーリン起きたのぉ」

二階のベランダから奥様の声がする。
奥様はパジャマ姿。
色とりどりのハートを散りばめたその
姿は愛くるしい。
だが、オレはそれを見た瞬間、
速攻で二階のベランダへ行き、
奥様を室内へ連れ戻した。

「ダメじゃないか。パジャマ姿でベランダに出るなんて
通りに面していてだれに見られるか
分かったものじゃない」

すると奥様はニコリと笑って

「大丈夫!魔法で外からは姿は見えないから。
あと、声も聞こえないようにしてあるから」

そう、奥様は魔女界からやってきて
俺と出会い結ばれた。

「いいや、そういう問題じゃない
もう少し恥じらいをもとうよ恥じらいをっ」

「あ、もしかしたら焼きもち焼いたのかなぁ、
ダーリン💖」

「うっ、そういうわけじゃないぞ。
布団が吹っ飛んだ
ほどの寒いギャグをいう程じゃないぞ、
とうわぁあああああああ」

俺がそれを言った瞬間に、
部屋に敷いてあった布団が動き出し、
俺と奥様二人を乗っけて
外へと猛スピードで空へと駆けだした。

「もう、ダーリンが寒いギャグを言うからっ」

俺は何も答えられず必死で
片手で布団にしがみついて
奥様をもう片方の腕で抱き寄せた。
そうこうしているうちに
奥様が呪文を唱えて
布団はゆっくりとまっすぐ空を飛んだ。

「で、結局この布団は『魔法の布団』なんだな」

「そうなの。夏は涼しく冬は暖かく、
天気のいい日はベランダで自力で飛んで
干されにいくという優れものなのよ。
それが、ダーリンが寒いギャグを言ったのに
反応して、暴走したみたいね。
人間界だと騒ぎになるから、魔女界へ移転してるわよ」

「そうか。それは悪いことをした。
だけど、ポカポカ陽気で気持ちがいいな。
あ、誰か下で手招きしているぞ」

俺と奥様は顔を見合わせて下へ降りることにした。
そこには、柴犬程の大きさのハムスターがいて、
カボチャ畑を収穫していた。

「あら、あなた使い魔を引退した子ね」

ハムスターはうなずいた。
そして、畑の横から一つジャックオランタンを
取ってきて手渡してきた。

「ありがとう。でも何もお礼をするものがないわね。
そうだ、畑のカボチャをジャックオランタンに
作っておいてあげるわね、どうかしら」

すると、ハムスターは嬉しそうにうなずいた。

そしてオレ達は、布団に乗って人間界の自宅へと
帰ってきた。

その日の夕方。
俺達は元使い魔のハムスターからもらった
ジャックオランタンに火を灯した。

「なんか親切なハムスターだったな」

「きっと大事にされた子なんでしょうね」

「ああ、そうなんだろうな」

俺と奥様は、紅茶とハロウィンのかぼちゃクッキーを
食べながらそんな会話を交わしたのだった。



お読みいただきありがとうございました。

善き一日をお過ごしください。

宇宙生物ぷりちーぴm(__)m

テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

ss201225-9奥様は魔女と鍋料理

ss201225-9奥様は魔女と鍋料理


「うう、寒いなぁ。早く家に入ろう」

今日は12月25日の夜。
すっかり一大イベントと化した
クリスマスイブを過ぎると
現金な物で、
ケーキもクリスマス商戦も
お勤め品がメインになってくる。

我が家は奥様が魔女なので
クリスマスは関係ない。
そう、奥様は魔女界からやってきて
俺と出会い結ばれた。

それでもなんとなく世間の
空気に合わせるのが日本人らしいところか。
安売りしていたケーキを買ってしまった。

「ただいまぁ」

「お帰りなさい。お風呂入ってね」
廊下のドアが少し開いて
奥様が応える。

「うん、ただケーキ買ったんだ。
とりに来てくれるかな」

そう、このご時世まず帰宅したら
風呂に入って汚れを落とすのが
習慣と化している。

「了解。よく温まってね」

・・・・・・・・・・・・・
「ふぅ、いいお湯だった。
お、今日鍋にしてくれたの?
何の鍋?」

すると奥様がいたずらっぽく笑って
「牡蠣鍋でーす。でもメインは豆腐❤」

「え?豆腐がメインの鍋って
聞いたことないぞ」

「まぁまぁそう言わずに席について、ね♪」

俺は首を傾げながら席に着く。
鍋は丁度良い煮え具合のようだ。

すると奥様が、
「ガン○ムいきまーす」
と言って呪文を唱えると

「え、え?これ豆腐?
ザ〇の形をした豆腐?」

そう、鍋の水面下から現れたのは
赤と緑の二種類のザ〇達だった。
小さな豆腐がザ〇頭達が
ぽこぽこと鍋の湯の中を
水面から出たり潜ったりしている。

「ガン○ムじゃないじゃないか。
だけどうれしいな。ありがとう
え、夕方特売だったから
買っただけなの、そうなんだ。
でも俺的に嬉しい。
いただきまーす」

すると奥様がふふふんと笑って
「お箸よく見て。ガン○ムの
柄になっていまーす。
だから合ってまーす」

「あ、本当だ。恐れ入りました。
ガンダ〇のシールを魔法で箸に
貼り付けたの、ありがとう。
とにかく腹ペコだ。食べるよ」

俺はさっそくお玉で赤〇クの豆腐を
すくおうとした。
すると赤ザ〇が逃げる。
もう一回すくおうとすると、
今度は鍋に潜る。

「あの?奥様、この豆腐逃げるんですけど」

「ぴんぽーん。魔法でお豆腐を
動くようにしておきました。
他の具も食べつつお豆腐を食べてね。
でも他の具を食べすぎると
逃げられる確率が高くなりまーす」

ガン○ム箸にも魔法をかけてくれないかなと
思う俺がいた。
奥様最高のプレゼントをありがとう。
メリークリスマス





お読みいただきありがとうございました。

善き一日をお過ごしください。

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テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

ss201031奥様は魔女とハロウィン

ss201031奥様は魔女とハロウィン:

昼過ぎ。
リビングでホビー雑誌を読んでいると
奥様が起きてきた。

「おそよう」

「おそよう、ダーリン。
昨日はありがとうね。
結界を張っていたけれど
ねずみが一匹入り込んだみたいね」

そう、奥様は魔女なのだ。
魔女界から人間界にやってきて
俺と出会って結ばれた。

「可愛い黒猫だったよ。
その後どうなったのか俺は知らないが」

普通の人間の俺に魔女同士の対決の
結果なんか分かる訳がない。

「うーん。まぁ知らない方がいいわよ。
全く。本来だったらハロウィンの前日に
お空へ旅立った使い魔ちゃん達を
見送る者もいるのだから
『ご訪問』を慎むのが流儀なのに。
最近の魔女は躾がなってないわね」

「まぁ、まだ10代のノリなんじゃないのか。
ま、オイタの結果はいやというほど
味わっただろ」

「うーん。そうね、今日はハロウィン当日だし
地球のヒーリングの儀式をしたら
みんなで騒ぐわよ」

「今年は魔女流オンラインパーティーだろ。
飾りつけはしておいたから。
どう?このオレンジと黒の統一感!!」

「・・・て、統一されているのはガン〇ラじゃないの。
壁一面オレンジのザ〇やグ〇や〇ンとか
いうのじゃないの。ジャックオランタンの
代わりのつもり?」

「じょ、女性受けするSE〇Dシリーズに
したんだよぉ」

「女性受けしようがガン〇ムはガン〇ムっ。
もうしょうがないわね。
これら全部、戦闘用精霊さんを入れて
ダーリンの同士の魔女友さんと
亜空間戦してもらうわ」

「う、それ見たい。だけど戦闘したら
さよならなんだよな」

「つ・く・り・す・ぎなのが
悪いんでしょ。
あら、ゴールドもあるのね」

「ああ、それは百〇と言って
初代仮面を被った赤〇彗星が
乗るんだよ」

「ふーん。まぁ、じゃぁそれも参加させる?」

「うーん、折角だけど遠慮します」

こうしてなんとか折り合いをつけた

俺たちのハロウィンは

最初の地球のヒーリングの儀式が

厳かに行われた後は完全な無礼講

オンラインだけど盛り上がる盛り上がる。

亜空間を使って、差し入れ有の

訳のわからんおもちゃがとんできたり

部屋の物を投げ合ったりして楽しんだ。

もちろん、俺のガン〇ラと同士の魔女友さんの

ガン〇ラ戦闘対決も盛り上がった。

そしてお開きになろうとした時。

突然辺りが真っ暗になった。

それは他の魔女友さんたちの家も

一緒だった。

するとぽぉぅっと丸い光が

辺り一面浮かび上がる。

「なんか蛍みたいだな」

「ううん、ダーリンこれは
お空へ旅立った使い魔ちゃん達の
魂よ。来てくれたのね」

「そうなんだ」

オンラインの他の魔女友さん達を
見ると、淡い光の玉が彼女たちの
身体に纏わりついている。
もちろん、奥様の周りにも。

俺は黙って奥様の肩を抱いた。
奥様は泣いていたが、
意を決したように
ガン〇ラの百〇をとると、
その中に、光の玉を集めた。
百〇は輝いて空へと昇って行った。

「また、来年会えるといいな」
「うん、いつまでも忘れない」

奥様は俺の胸でいつまでも
泣いているのだった。



善き事がありますように。

お読みいただきありがとうございました。

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ss201030奥様は魔女と里帰り

ss201030奥様は魔女と里帰り

「じゃぁ、ダーリン行ってくるわね」

奥様が魔法陣に乗って
手を振る。

「行ってくるって、
朝には帰ってくるじゃないか。
ま、里帰りなんて久しぶりだけど
明日はハロウィンだからな。
のんびりできないのが
難点だな」

俺は苦笑して応える。
そう、奥様は魔女なのだ。
魔女界から人間界にやってきて
俺と出会って結ばれた。

すると奥様が口を尖らせて

「だってダーリンと一夜だけでも
離れるなんて心配なんだもの。
浮気されないかなとか考えちゃって。
ダーリン、魔女界でちょっとした
人気者なのよ」

「はは、この家には君の
結界が張ってあるだろ。
これを破って入るほど
度胸のある魔女はいないよ」

「そう言われればそうだけど。
でも、気を付けてね。
何かあれば寝室に逃げてね。
あそこが一番強力な結界を
張ってあるから」

「了解。ほら、魔法陣から光が出ている。
行っといで」

「分かったわ。行ってきます」

こうして魔法陣が光に包まれる。
そして光が消え終わる頃には
奥様の姿はなかった。

ふぅ、俺は何とも言えずため息をつく。
本来なら明日のハロウィンの日に
帰りたかったはずだ。
だが、人間界の荒れた状況の
ヒーリングのためにも
前日の今日、奥様は魔女界へ里帰りをした。

そう、空へと旅立った使い魔達の
鎮魂の為に。
ハロゥインだと魔女達の魔法で
彼らの魂と触れ合う事ができる。
だが、今日だとその気配を感じる程度だという。
それでも奥様は彼らに会いたかった。

「彼らの魂に安らぎを」
俺は何に言うともなくつぶやいた。
すると、リビングの窓をガリガリひっかく音がする。
見やると黒猫だ。
俺はにやりと笑った。
「騙されないよ。庭にまで入った実力は認めるけれど
お帰り。今日の奥様は気が立っている。
ほら、罠にかかる前にお帰り」

すると黒猫が「にゃーお」と悔し気に鳴いて
ヒュッと消えた。

俺はもう一度つぶやく。
「彼らの魂に安らぎを」


善き事がありますように。

お読みいただきありがとうございました。

宇宙生物ぷりちーぴm(__)m

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ジャンル : 小説・文学

プロフィール

ぷりちーぴ

Author:ぷりちーぴ
はじめましてちーぴ
主に4コマ・
ショートショートを
載せているちーぴ

(↑フィクションです。
実在の人物・団体等とは
関係ございません。
また、『SS』とは
ショートショートの
略として用いております)

地球のどこかで暮らす
宇宙生物ちーぴ。

*4コマの記念日はウィキを
参照しております。




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