ss181031奥様は魔女とこけし4
「・・・・・・・・」
リビングのドアを開けると
こけしが大量にいた。
俺は無言でリビングのドアを閉め、
次の瞬間勢いよく開けて
「何でこけしがワラワラいるんだぁっ」
とリビングに向って叫んだ。
すると、リビングにいたこけし達が
一斉にこちらを向いた。
そして、その中で一番大きなこけしが
「ご主人様お帰りなさいませ。
今日はハロウィンゆえ、奥様から
快く許しをもらい祭りをさせていただいております」
そう言って深々とお辞儀をした。
「あ、そうですか。それはどうも」
と俺もつられてお辞儀をするのはジャパニーズサラリーマンの
悲しい性。
「ん?おい、ちょっと待った。
うちの奥さんどこだぁ、とソファで
なにこけしと寛いでいるんだ」
すると、いい加減できあがった奥様が
ワイン片手に
「あら、あなたお帰りなさい❤
トリックオアトリート♪」
「お前は魔女だろう。今日は勤労しなくていいのか?
魔女としてその怠惰はどうかと思うぞ」
「ええ!ジャパニーズサラリーマンを夫に持って
普段、ろくに休日をとってもらえないからというのは
世界的に有名で、魔女協会から免除されたの」
そう、奥様は魔女なのだ。
「ま、魔女協会は分かった。
だが、この大量の使い魔こけしがなんで
うちに集結しているんだ」
「いいじゃない。いつもは二人で祝うんだし
たまには大勢で楽しみたいわよ。
それに飾り付けもお料理も後片付けも
してくれるって。だからOKしちゃった❤」
「う、うう。そ、そうか・・・」
俺は鞄に入れておいたワインを出す事が
できなくなってしまった。
だが、奥様はこけし達と盛り上がっている。
俺は仕方がないと、肩の力を抜いた。
そして、どんちゃんさわぎのリビングの中へと
入って行った。
了
テーマ : 今日のつぶやき
ジャンル : ブログ
4コマ181031断捨離っすかねぇ
HP
テーマ : 落書き・絵日記
ジャンル : ブログ
ss181030奥様は魔女とこけし3
「ただいま~」
おれはふらふらとリビングへ入り
食卓の椅子へ腰掛ける。
「あなた、どうしたの?
又、新しい研修使い魔こけしちゃんに
ふりまわされたの?」
そう、奥様は魔女なのだ。
その魔女の奥様を頼って、
伝説の営業使い魔こけしが
研修生使い魔こけしを
置いていったのだ。
奥様が心配そうにお茶を出す。
俺はそのお茶を飲み干すと、
「いや、大口の契約をとれたんだ」
「ならいいじゃない。その割には
疲れているんだけど」
「うん。この前、伝説の営業こけしが
研修生の使い魔こけしを
置いていっただろ。
一体目は警官用使い魔こけしだった。
それで二体目を連れて来たので
そいつを鞄にいれて外回りしていたんだ。
そこで、ランチに入った店が
混雑していてとある有閑マダムと
相席になった」
ふぅっと俺はため息をつく。
そして話を続ける。
「鞄に入れてた使い魔こけし、
あいつおしゃべりの才能が
あるんだよ。
そのおかげで、有閑マダムに
気に入られて契約に
結びついたんだが、
俺、そいつに操られて話す事
4時間。口が次から次へと
話題が飛びだす飛び出す。
俺、もう顎が痛い・・・」
「そうだったんだぁ。
営業って大変だったのね。
今度温泉にでも行きましょ」
「うん、今日はお風呂に
有名温泉の素を入れて
ゆっくりするよ」
「そうねぇ・・・でもごめんね。
今日、私ステーキにしちゃったのよ」
しくしくしく。
俺はサイドバーの旅行プランバナーを
見ながら、大好きなステーキをコマ切れにして
ゆっくり食べたのだった。
了
テーマ : 今日のつぶやき
ジャンル : ブログ
4コマ181030どんぐり食べるの大変だしね
HP
テーマ : 落書き・絵日記
ジャンル : ブログ
ss181029奥様は魔女とこけし2
「ただいま~」
俺はヘトヘトに疲れた身体をひきづって
リビングへ入る。
「あなた、お帰りィって・・・。
随分くたびれているわね」
俺は、はぁとため息をついて
食卓の椅子へ座る。
「ご主人様は本日大活躍でした」
ピョコンと俺の鞄から、
新米使い魔こけしが奥様にそう告げる。
「ええ❤ダーリンそんなに活躍したの♪」
「ハイ、ご主人様は朝の電車内で
痴漢を捕まえ、駅のホームで寝ていた人の
上着から財布をすろうとした男を捕まえ、
町を歩けばコンビニ強盗を捕まえ、
銀行に行けば、おれおれ詐欺に
あっているお年寄りをすんでで救い、
会社に戻れば、土地詐欺師の地面師グループを
見破り、一杯飲み屋で放火魔を発見し捕まえ
一日警察署にいました」
「まぁ、ダーリン大活躍じゃない❤」
「勘弁してくれよぉ。
おかげで、俺のおかげじゃないよ。
その新米使い魔こけしが俺の
鞄の中から暴れて引っ張って
結果捕まえたんだ。
はぁ。そのせいで警察に事情聴取されるわ
証人として後日出頭しなくちゃいけないわ
外回りが全然できなくて俺の
仕事が全然進まなかった」
「そうなのぉ。それは大変だったわね。
という事はこの子は警察官用の
使い魔こけしという事が判明したわね」
「え?この子営業用の使い魔こけしじゃないの」
「ううん、新米だから何向きか判らなかったのよ。
だから傾向を調べるためにあなたに
同行させてもらったのよ。
知り合いの魔女友の旦那様が警察官だから
明日この子つれていくわね」
「・・・俺の苦労って一体・・・世の中世知辛い」
食卓に突っ伏した俺に奥様とこけしがヨシヨシと
頭をなで旅行行こうねっとなでてくれたのだった。
了
テーマ : 今日のつぶやき
ジャンル : ブログ
4コマ181029正直者
テーマ : 落書き・絵日記
ジャンル : ブログ
ss181028奥様は魔女とこけし
ぴんぽーん。
奥様と二人リビングでくつろぐ
俺の家の玄関を、誰かチャイムが鳴らす。
「俺、出てくるわ」
立とうとした奥様を制して俺は
玄関に向かう。
「?」
玄関を開けると誰もいない。
(今時ピンポンダッシュか?
この辺にそんな悪ガキいたっけ)
「あのう、もし。こちらにございます」
ンっと視線を下に向けると、
「こ、こけしぃ!」
「あなたどうしたのよ。ってその人、
いや、こけしって伝説の使い魔営業こけしじゃない」
「な、なんだそのでんせつのってうわぁ」
俺が最後迄言い終わらないうちに、
奥様が、こけしをひっつかんで
俺を家の中に引っ張り込み、
玄関をしめ、リビングへとひきずられる。
「おい、ゲホゴホ。その伝説の使い魔
営業こけしってなんだよ」
奥様は、こけしにお茶を出している。
そして俺に向って、
「あなたは知らないかもしれなけれど、
その昔、日本人の営業マンが
酔った勢いで仲良くなった魔女に
使い魔として贈られた
どんな無敵の間に合ってますさんからも
仕事を取るという
ジャパニーズ紺スーツ柄の
こけしさんなのよ!」
魔女の奥様が詳しく説明してくれる。
「なんだとぉ。そのこけしさんが
何故我が家に?
はっ。まさか俺の使い魔になってくれるのかっ」
「いえ、それは違います」
コンマ1秒で否定する、こけしさん。
_| ̄|○落ち込む俺。
「実は、私を作った魔女が
その後も大量に使い魔営業こけしを
作成しまして。
その内の1体を研修として預かって
いただきたいのです。
もちろん、お礼はいたします。
温泉でこけし作成プラン1泊2日とか
どうでしょう」
「うわぁ。うれしい❤あなた、引き受けてちょうだい♪」
こうして、俺は新米使い魔営業こけしを
鞄に入れて、外回りをする事になった。
その時の騒動はまた次回。
了
テーマ : 今日のつぶやき
ジャンル : ブログ
4コマ181028時代の移り変わり
テーマ : 落書き・絵日記
ジャンル : ブログ
ss181027奥様は魔女と蒸気機関車
「ねぇ、何でそんなの見てるの?」
「え?世界の蒸気機関車特集だけど」
「だからぁ。それが分からないのよ。
大体、本当に蒸気機関車が現役の時の
世代からすると、
石炭の煙が窓から入るから、
暑い中窓を閉めたりして、
時間もかかるから、電車が普及した時は
大喜びだったのよ」
「う~ん。今はそのノスタルジィというか
あの黒光りする機体が男心をくすぐるんだ」
「まったく。あたし魔女だからホウキで
ひとっ飛びだから、電車嫌い」
「いや、蒸気機関車だって。
大体、今までは空を飛ぶのは魔女だけだから
規制がなかったかれど、
これからはドローンが発達して
普通の人間も空を飛ぶようになるから、
空路交通法とか出来て規制の体制に
なると思うぞ」
「う!科学技術が進むのも考えものね」
「そうだろぉ。それに蒸気機関車だって、
江戸時代の籠や馬で行ききしてた
時代に比べればハイテクな乗り物
だったんだぞ」
「そうよねぇ。そうだ!だったら紅葉を
見るついでに蒸気機関車を観る旅に
でない」
「お、いいね。男のロマンと
女の旅心を満たそうか」
「うわーい。駅弁食べたーい」
「お前、電車嫌いじゃなかったのか」
「お腹は別でーす。日本の駅弁は
クオリティ高いもーん」
ま、何はともあれ旅行じゃ(o‘∀‘o)*:◦♪
了
テーマ : 国内旅行
ジャンル : 旅行
4コマ181027翻訳の悲劇?
テーマ : 落書き・絵日記
ジャンル : ブログ