ss200427占いレスキューURI「ドーナツクッション」
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ガチャ
「はい、こちら占いレスキューURIです」
「あ、どうも。実は今日の占いを見て
困っているのですが」
「占いは何のジャンルで不特定多数向けですか」
「12星座で万人向けです。
それが、運勢が最悪で、ラッキーアイテムが
ドーナツクッションだったんです」
「それはお困りですね。
でも、無理してドーナツクッションを
探す必要性はございません。
ドーナツクッションという言葉から
何か行動を起こしてみる、
という事が大事です。
ただ、思い余って犯罪に走る行動は
慎んでくださいませ」
「え〜あたしぃ牢屋なんかに入って
106とか原宿に行けなくなるの
いやだからぁ、そんな事しないもん。
今だって行くの我慢しているんだよ。
巣ごもりしてさぁ。
で、どうしたらいいと思う?」
「そうですねぇ。お客様は
ドーナツクッションから
どうなさりたいと思われますか」
「ん〜。そうだなぁあたし未だに
ガングロメイクしているんだよね。
髪脱色して、肌を黒くしているの。
だから変な目でみられたりもしてさ。
でも、これ、あたしのポリシーだから
止めようとは思わない。
これでも人に迷惑なんかかけてないんだよ。
でも、白いマスクだと顔が半分隠れるしぃ。
そうだ!マスク作ろう。折角ドーナツクッションて
ラッキーアイテムでていたから
そこからドーナツのアップリケつけちゃおうーっと」
「そうですか。
成功するかどうかが大事ではなく
取り組むことが開運です。
ただし個人的に本当に当たる占い師に
ご相談の場合はその言葉を熟慮して
行動して下さいませ」
どうぞ、よい一日を」
「ありがとね、おねぇさん♪」
・・・
その後、ガングロ女子の黒を基調としたマスクに
カラフルなドーナツのアップリケを盛ったマスクが
インスタグラムで話題になるのだった。
了
テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学