fc2ブログ

SS211231焼きそばパンと大晦日

SS211231焼きそばパンと大晦日

 今日は大晦日。
しかし両親は共働きの上に忙しい。
俺は小さいうちから家事を仕込まれたというか
この二人の元に生まれた以上
快適に過ごすには自らが動かねばならないと
覚悟を決め、家事をこなすようになった。
(両親はハウスキーパーさんを
雇ってくれてるし、きちんと俺の面倒をみてくれた。
忙しい中でも時間を割いて様々な経験をさせてくれた。
今日も夜には蕎麦を三人で食べる予定だ)

そしてハウスキーパーさんと俺の努力により
家は常にピカピカ。
神様いつでもウエルカムな状態が日常なので
大晦日とはいえ特にすることもない筈だ。

「ねぇねぇ委員長ちはきれいだねぇ」

そう言ったのは、
俺が通っている高校の同級生で
ちゃんとつるむダチがいるはずなのに
昼休みになると毎回校舎の屋上にやってきて
俺の側で昼飯を食う変わり者だ。
そいつは今、俺の家の居間の炬燵で
寛いでいる。

「お前、今日は大晦日だ。
家の掃除はどうした」

すると同級生は
焼きそばパンをもぐもぐと食べながら

「母ちゃんに邪魔だからと追い出された」

「で、どうして俺の家に来るっ。
他につるんでいるダチがいるだろう」

すると同級生は

「他の奴らは大晦日の掃除に買い出しに
忙しいんだ。
ほら、このご時世だから家をピカピカにするのに
意欲をもやす親につかまって
オレ、相手にされなくて委員長ちなら
外から見てもいつもピカピカきれいだから
今日はゆっくりしているだろうとふんで
来ちゃったテヘペロ♪」

「・・・・・・・」

「い、委員長?怒ってんのぉ
何か背中からオーラがでてるよ?
怖いよぉ
ほら、お土産の焼きそばパン
あげるから、ね?」

そう言って同級生は焼きそばパンの
入った袋を差し出した。
俺は溜息をついてその袋を受け取る。

「仕方がない。とりあえず夕方には帰れよ。
御母堂が心配するぞ」

「ありがとう、委員長!
それよりさ、あのすみっこにある
ケージのハムスター🐹
触ってもいい?」

「だめだ。あのハムスターは
親のビジネス関係者の桃兎(ももと)さんから
預かった、大切なペットだ。
何かあったら親の事業に差支えがある。
ケージの外から眺めるだけなら許可する」

「ありがとう!委員長。
・・・委員長、いないよハムちゃん」

「なんだとぉ、開けたのかっ」

「違う!誓って扉を開けてない」

「とにかく探せ!」

「あ、委員長。炬燵の上・・・」

「炬燵の上?ああ、本を齧ってる。
だめでちゅよぉ。本を齧っちゃ、メっ」

「委員長・・・だめでちゅよぉって・・・」

ハッと気づいた時は遅かった。
聞かれた。しかも同じクラスの同級生にっ。
俺は全力でどす黒いオーラを出して
圧をかけた。

「う、うわーん委員長怖いよぉ
誰にも言わないからその後ろの怖いの止めてぇ」

「分かればよろしい」

そう言って俺は圧を解いて
ハムスターをケージの中に入れた。
ハムスターは少し本を齧っただけ
だったので食べてはいないようだ。
親には報告しないとだめだろう。
そして何故か突然寝ている。
ハムスターの習性に詳しくないので
スマホで検索してみよう。

その後は特にトラブルらしいトラブルもなく、
俺は台所に立ってちょっと料理をした。

「じゃぁ、委員長帰るね。
邪魔したのごめんね」

「いや、大丈夫だ。
それよりこれを持って行け。
お前の家は大掃除で忙しかっただろ。
軽食を作ったから
ご家族で食べろ」

「い、委員長ありがとう(ウルウル)。
じゃぁ、いいお年を」

「ああ、お前も来年も良い年を過ごせよ」

「う、うん。それじゃぁね」

パタン。

扉が閉まる。
家の中が急に冷えてきた。

「良いお年を、か」

俺は台所で両親の好物を
作る準備を始めた。
早く帰って仕事の愚痴を
聞きたいと思いながら。





本年中は大変お世話になりました
来年もよろしくお願いします。

善き事がありますように。

お読みいただきありがとうございました。

よろしければ左サイドバーの
ブログ村のボタンををぽちりとして
下されば幸いです。

宇宙生物ぷりちーぴm(__)m

テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

防疫妖怪「アマビエ」24アマビエ病魔退散

22アマビエ 五輪カラー
皆皆様のご健康をお祈り申し上げます。

5「アマビエ&アマビコ」 医療従事者の方々と
ご家族様に感謝申し上げます。

5アマビエ&アマビコ医療従事者、ご家族



防疫妖怪アマビエ


江戸時代、
「防疫の為に我が姿を絵姿にして
人々にみせよ」と言われた
アマビエ」という妖怪です。
同種でアマビコという妖怪もいます。

←左バナーに防疫妖怪アマビエシリーズがございます。
よろしかったらご覧くだされば幸いです。


テーマ : みんなに紹介したいこと
ジャンル : ブログ

ss211224白紙16

ss211224白紙16


今日はクリスマスイブ。
吾輩の机の上にはその時に供される
ケーキの生クリームだけが広がっているような
原稿用紙が積んである。

そう、白紙だ。

「ジングルベールジングルベール
白い紙~♪」

歌っているのはカット済みのショートケーキと
緑茶を持ってきた愚妻である。
こやつは今日、娘家族たちがやってきたのに
挨拶もそこそこに白紙の原稿用紙と格闘する為
書斎にこもった吾輩を皮肉っているのだ。

「あなた、ちょっとくらいリビングで
孫たちと遊んだらどうですか。
どうせここで唸ってもアイディアの一つも
ひねりだせるわけでもないし。
ほら、逆に孫たちと遊んだら
いいしアイディアの一つも思いつくかもしれませんよ」

そう一気に言うと机の上にケーキとお茶を置く。
吾輩は溜息を一つつくと

「この作品はそういうアットホームな内容ではないのだ。
夫に先立たれ、孫のような年齢の男性と恋に落ちた老婦人が
その年齢差に悩みながら離れられず苦悩して、
冬の日本海沿いを二人でひたすら旅さすらう話なのだ」

「まぁ、私だったら福島のハワイアンズに行って
楽しむのに」

「日本海沿いをふぐやカニを食べ現地のイルミネーションやイベントを
【苦悩しながら】旅をするという内容で
その資料がPCに大量添付されているのだ」

「まぁ、だったら取材旅行ということで二人で出かけられないかしら」

「あのやり手の編集者がそんな費用を出すわけなかろう。
だからこうして資料と格闘しながら原稿と向き合っているのだ」

「なんだか原稿が荒波にさらされているようですけど。
分かりました。孫と遊ぶのは諦めますけど
根を詰め過ぎないようにね。
私は娘たちの相手で忙しいですから。
ああ、忙しい忙しい」

そう言いおいて愚妻は部屋を出て行った。
後に残ったのは愚妻の言いぐさに腹を立てた己と
白い原稿用紙のみ。

「ええい、これが吾輩のようなロマンスグレーと
若い女性ならなんの問題も無くすらすらかけるのに」

思わず愚痴がこぼれる。
そんなのは儂の読者層は好まず、
愚妻はツンケンし
編集者の渋柿をつぶしたような苦笑いが待っている。

「メリークリスマス 男女平等万歳」

儂は小さくつぶやいて、愚妻の置いていったケーキを
口にするのだった。


善き事がありますように。

お読みいただきありがとうございました。

よろしければ左サイドバーの
ブログ村のボタンををぽちりとして
下されば幸いです。

宇宙生物ぷりちーぴm(__)m

テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

SS211217焼きそばパンと巌流島

SS211217焼きそばパンと巌流島

昼。
ここはとある学校の校舎の屋上。
俺は早々に昼飯を食べ本を読もうと
独りを楽しむはずだった。

そう、それは同じクラスの同級生が
うーんうーんとうなっているからだ。
ちゃんとつるむダチがいるはずなのに
昼休みになると毎回この屋上にやってきて
俺の側で昼飯を食う。

その同級生の目の前には
コッペパン一つ。
湯切り済みのペ〇ングとU〇Oが
並べられている。
そして同級生はさっさと食べればいいのに
何故か悩んで食べない。

俺はため息を一つついて本を閉じ、

「何を悩んでいる。早く食え」

と言った。
すると同級生は

「なぁ、委員長。今日は購買で
焼そばパンが売り切れていたんだ。
それでこれを買ったんだけど
どうやって食べたらいいと思う?」

俺は頭を抱えた。
そんなくだらないことでずっと悩んでいたのかと
思うとあまりにものバカバカしさに
こっちまでそのバカがうつりそうだ。

「とりあえず、好きな順か嫌いな順かで
食べたらどうだ。
どうせ胃の中に入ってしまえば同じだ」

「な、なんてことを言うんだ。
委員長、人は胃の中に入る前に
舌で味わう行為をするんだぞ。
今悩んでいるのは
この一本のコッペパンに
ペ〇グかU〇Oのどちらかを
挟んで食べる佐々木小次郎食べをするか、
コッペパンを二つに割って
それぞれの焼きそばを入れて
食べる宮本武蔵食べをするか
巌流島の決戦並に悩んでいるんだぞ」

「どちらの剣士も草葉の陰で泣いているっ
・・・ま、どちらにしろ昼の休憩時間は
そろそろおしまいだから早く食べたほうがいいぞ」

そう言って俺は立ち上がって、屋上を後にした。

「薄情者~」

という同級生の叫びを後にしながら。
その後、午後の授業を遅れてきたから
どうにか折り合いをつけて食べたのだろう。

奴の焼きそばパン愛に振り回されるのに
俺はため息を一つついた。



善き事がありますように。

お読みいただきありがとうございました。

よろしければ左サイドバーの
ブログ村のボタンををぽちりとして
下されば幸いです。

宇宙生物ぷりちーぴm(__)m


テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

SS211210焼きそばパンと宇宙人

SS211210焼きそばパンと宇宙人


昼。
ここはとある学校の校舎の屋上。
俺は早々に昼飯を食べ本を読もうと
独りを楽しむはずだった。
というか楽しんでいる。

そう、それは同じクラスの同級生が
珍しく静かなせいだ。
ちゃんとつるむダチがいるはずなのに
昼休みになると毎回この屋上にやってきて
俺の側で昼飯を食う。

「・・・・・・・・・」

黙々と焼きそばパンを食う同級生を
ちらちらと見ているので
手元の本に集中できない。
同級生は美味そうに焼きそばパンを食うが
ぽろぽろと焼きそばをこぼしていて
お前は小学生かっと
叫びたくなるのをぐっと我慢する。

「ん?委員長何?こっち見て」

同級生が俺の視線に気づいてそう言うので
ついに俺は本を読むのを諦めて

「そういうお前こそ上の空で食っているから
焼きそばがパンからこぼれているぞ」


すると同級生が、

「うーん。現実主義な委員長は信じないかも知れないけれど・・・」

「なんだ、早く言えっ俺の気の長さを試しているのか?」

「い、いや違うよ。ただ、委員長後ろにさぁ」

「後ろがなんだ」

俺は後ろを振り向く。

「・・・・・・宇宙人👽?」

「うん。どう見てもグレイ型の宇宙人だよね、委員長」

宇宙人はどうも腹を空かしていたらしく
同級生の焼きそばパンを指さす。

「あ、もう一個あるからあげるよ」

同級生がパンを渡す。
宇宙人がにっこり笑ったのがわかる。
そして同級生と宇宙人は言葉は分からないのに
意思疎通ができているようで
笑いあって何か話していた。

そして焼きそばパンを食べ終えた宇宙人は、
俺達に石をくれた。
頭の中に「イトカワ、石、ハヤブサ」と浮かんでくる。
その言葉が頭から消えると
宇宙船が現れ、宇宙人はその中に乗り込むと
フッと消えた。

「なぁ、委員長。すごいなぁこれ、イトカワの石だって」

「いや、これ焼きそばパンのお代なのかな?
もしかして宇宙人、イトカワの石を貨幣と勘違いしたのだろうか」

「いいじゃん、イトカワの石なんて普通の高校生持ってないよ♪
物理の先生に見せてこようっと」

「まて!それだけはするな。
入手経路が説明不可能だっ。
面倒だから俺に寄こせ」

むぅっと口を尖らす同級生に
メロンパン一つと交換することを提案し、
本人は大喜びで応じた。
良かった。猿並みの胃袋の持ち主で。
俺は横でメロンパンにかじりつく
同級生を横目でみながら
この石は、俺の机の中に入れておこうと
思った。

思わぬところで経済について勉強したなと
思いながら。


善き事がありますように。

お読みいただきありがとうございました。

よろしければ左サイドバーの
ブログ村のボタンををぽちりとして
下されば幸いです。

宇宙生物ぷりちーぴm(__)m

テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

211203 雪山が呼んでる先の攻防戦

211203 雪山が呼んでる先の攻防戦:


朝、起きると布団の中から出るのが嫌だった。
嫌だけど朝が来た以上起きざるをえまい。
半纏を着て、窓に近づくと
白くくもっている。
手の平で窓をぬぐう。

「う〜冷たい」

私は窓をぬぐったのを後悔した。
大急ぎでエアコンの暖房を入れる。

「さ~むい さ~むい
日本の冬はさ~むい
なぜなぜさむい〜♪」

そんな歌とも愚痴ともつかぬことを口ずさみながら
洗面台の鏡へと向かう。
顔を洗って髪の毛を整えると、
そこには色白で頬はほんのり赤く
日本的美人の顔形。
そして黒髪は長く腰まで伸ばしてる。

だって私『雪女』だもーん。

だけど本当は寒いの苦手でさ。
都会さ逃げるべとばかり山を下りたんだけれど
いやぁ、快適快適。
暑い夏は自家冷気を纏うから問題なしだし。
仕事も楽しいし、すっかりお一人様生活を堪能していたのに。

長老とお母ちゃんがある日やってきて
雪女の心得をこんこんと説教されて
言う事をきかないならば、今住んでる地域を
寒冷地帯にすると脅されてさ
仕方なく泣く泣く山に戻る事になったのよ〜・゚・(つД`)・゚・
嫌だなぁ、メンドクサイなぁ。

私は布団へダイブした。
「・・・・・・!」

待てよ!今年は大雪になるらしいから
ゲレンデにいい男が集まってくるに違いない。
お母ちゃんの時代に比べて
スキー客が減ったとはいえ
今年はみんなリベンジトラベルに燃えているはずっ。
それに田舎に行きたかった子供家族も帰省したい学生も
じぃじばぁばに会いたいはず!

(以外に、田舎にいい男がくるチャンスかも)

そうよ、きっとそうよ。
私は上布団をはねのけると
パソコンに向かって、スキー場の就職先を探した。
大丈夫。今年大雪にならなくても
私の力でその地域だけ大雪にしたげる💖
そして、暖かい地域に住む彼氏をゲットするのよ!
そしてそこで暮らすのだ。
だったら長老もお母ちゃんも文句はあるまい。

こうして私は寒冷地域のとある観光地へと
旅立ったのだった。

・・・・・・・・・・・・・・
「長老、あの子彼氏を見つけて
暖かい地域へ逃げるつもりじゃないですかね」

「大丈夫じゃ。その彼氏とやらを
この山のマタギ稼業の魅力をあぴーるして
住まわせるようにするからの、ヒヒヒヒヒ」



善き事がありますように。

お読みいただきありがとうございました。

よろしければ左サイドバーの
ブログ村のボタンををぽちりとして
下されば幸いです。

宇宙生物ぷりちーぴm(__)m

テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

ぷりちーぴ

Author:ぷりちーぴ
はじめましてちーぴ
主に4コマ・
ショートショートを
載せているちーぴ

(↑フィクションです。
実在の人物・団体等とは
関係ございません。
また、『SS』とは
ショートショートの
略として用いております)

地球のどこかで暮らす
宇宙生物ちーぴ。

*4コマの記念日はウィキを
参照しております。




にほんブログ村 歴史ブログ 偉人・歴史上の人物へ
にほんブログ村

にほんブログ村 小説ブログ ショートショートへ
にほんブログ村

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ
にほんブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村




宇宙生物ぷりちーぴ - にほんブログ村

隠居ぷりちーぴの部屋

隠居ぷりちーぴ

宇宙雑貨ぷりちーぴ改
💖隠居ぷりちーぴ💖
よろしくちーぴ
カウンター
最新記事
俳句
カテゴリ
月別アーカイブ
コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる