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SS220729絶体絶命!!13『よそ見運転事故の元』

SS220729絶体絶命!!13『よそ見運転事故の元』  :


「うわ~夏は船での川下りは最高ね♪」

そう言ってはしゃいでいるのは
女魔法使い。

「うひょうっ。すげーここ両岸が崖になっていて
スリル満点だぜ」

これは若いシーフ。

俺は剣士でこの二人とパーティーを組んで
各地の冒険者ギルドの依頼を受けて旅をしている。

「ハハハ、この程度で驚いていたら
命がいくつあっても足りやしない。
あんたら冒険者だろ?
これから行く町のその先に
本当に川幅の狭い難所があって
大きな岩が両岸にそれぞれ埋まっているので
怖いのなんのあったもんじゃねぇさ。
そうだ、確かあんたらが行く町の
冒険者ギルドにある依頼があるはずだから
受けてみたらどうだい?」

そう言ったのは、この船の船長だった。

「おう、なんか面白そうだな」

若いシーフがそう言えば

「そうね、私も賛成よ。次の町で
すぐ冒険者ギルドにレッツゴー!」

女魔法使いがノリノリに応える。
俺はどっちでもいいので黙って頷いた。

「ええ、実はこの川の難所は事故が多くて
困っているのですが、
さらに困っていることがあるのです」

意気揚々と冒険者ギルドに行った俺達に
受付嬢はそう言って話し始めた。

なんでもこの町の川の下流の難所は
デューレライというのだそうだ。
そこの町側の崖の上に
船乗りたちを歌声で誘惑して
船を難破させるという
そう、セイレーンという怪物が
(といっても、女の人魚の姿をしている
そうだが)
住み着いているのだそうだ。

「ということは、難所の上に
その激流の轟音をものともせずに
船乗りを誘惑して船を難破
させるってわけかい?」

若いシーフが尋ねると
受付嬢はうなずいて、

「もちろん対策として
船の乗船員は全員耳栓をして
歌を聞かないようにしているのですが。
まぁそのおかげで操船に集中して
難破船が逆に最近は減っているのですが、
興味本位にセイレーンに陸地側から
近づこうとする輩もいて
困っているんです」

「あっらぁ。だったらそのセイレーン
退治したら報酬がお高いんじゃないの?」

そう女魔法使いが言うと
受付嬢の示した報酬額は破格の値段だった。
すると、若いシーフと女魔法使いが
速攻やりますと言ったので俺はやれやれと思った。

町から川の難所デューレライは乗合馬車で
近くまで行くので、俺達三人は昼ご飯を食べて
偵察に行くことにした。

冒険者ギルドの受付嬢が
耳栓を支給してくれたので
デューレライ近くでそれを耳に装着した。

その前に若いシーフが
セイレーンは、歌に魅了の魔法チャームを
乗せているのではないかと推測。
そこでぎりぎりまでセイレーンに気付かれないように
近づいて、女魔法使いに観察させると
その通りだと親指を立てた。

ならば簡単だ。
セイレーンは俺達が近づいても気にもせず
歌っている。
近づけば近づく程歌の声量は大きくなり
耳栓の限界まで近づいたところで
女魔法使いのチャームを無効化する
幻滅の魔法ディスルーションを
剣士の俺の聖剣エクスカリバーに
かけさせる。
(女魔法使いは威力が低いが
その分、数多くの魔法を使える。
聖剣はその魔法の力を増幅できる)

俺はセイレーンに向かって、
聖剣エクスカリバーを
思いっきり縦に振った。

すると、聖剣から強力な
幻滅の魔法ディスルーションが
セイレーンにぶつかった。
セイレーンも何か異常を感じ取ったようだ。
戸惑っている。
女魔法使いが、また親指を立てる。
作戦が成功した合図だ。

だが、まだもう一つの魔法をかける必要がある。
それは、デューレライの急流の轟音にも
負けない声量を止めなければならない。
セイレーンが取り乱し始めている。

女魔法使いがサイレントの魔法を
聖剣にかけようと呪文を唱えた時、
セイレーンが

「(# ゚Д゚)ーーーーーーーーっ」

対岸の大岩に向って大音響を発した。
岩はその音に耐えられずに
どーんと川に落ちて行った。

俺は急いでサイレントのかかった
聖剣をセイレーンにかけ、
崖に近寄り川を見た。
川はデューレライの狭い難所に
砕けた岩がダムのようになっていた。
そして川が逆流し始めていた。

「大変!町が危ないっ」

女魔法使いが叫ぶのと
俺が聖剣エクスカリバーを
川にある大岩を砕くのに振るうのと
同時だった。

その後、俺達は急いで町へと戻った。
町は水に浸ったがすぐに引いたおかげで
被害は少なかった。
だが、普段そんな被害にあったことの
無い人達は呆然としているのだった。

俺達は取り敢えず冒険者ギルドへと向かい
事の次第を報告した。
そしてセイレーンに
チャームを低めて美しい小鳥の様に歌える魔法、
『小鳥の歌』をかけたので、
あそこを観光地化することを提案し、
報酬は町への見舞金とすることをギルドの受付嬢に伝えた。

・・・・・・・・・・

「あ~あ、今回もただ働きかぁ」

女魔法使いが嫌味たらしく言うと
若いシーフも

「あれだけ働いて、骨折り損のくたびれ儲かよ」

とぶつぶつ言っている。
すると女魔法使いが

「そもそも剣士が大岩が落ちる寸前に
聖剣振るっていればなんの問題
なかったのよ。
そうよ、剣士が悪いのよっ」

若いシーフもジト目で俺を見る。

その後俺はパーティーを追い出された。
解せぬ。
だがこれは事実だ。
俺は新たなパーティーを求めてさすらうのだった。


善き事がありますように。
お読みいただきありがとうございました。
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テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

詩220722ビターなナイフを持つ彼女6

詩220722ビターなナイフを持つ彼女6


隣の席の彼女は鋭い刃物
彼女は心臓にナイフを
握りしめいている

そして教室には僕と彼女しかいない。
夏の蒸し暑い中、
教室の窓は全て閉じられている。
その窓辺で彼女は西日を浴びている。

西日は魔がやってくるとき

彼女の教室の中に伸びた影に
魔が潜んでいた。

魔は問う
何故我らを狩るのか
ふざけたピエロの格好をした魔は
りんごを一個何もない空間から
取り出してぽぉーんぽぉーんと
投げて遊びながら問う

彼女は何も言わない
苦しそうに自分の心臓から
ビターなナイフを取り出して
魔を一閃する

ふざけたピエロはニタリと笑って
手に持っていた林檎を
誰かの机の上に置いて霧散した

彼女はその紅い林檎を食べる
真夏の林檎 炎を纏った林檎
その意味する所は僕には分からない

だが、彼女は無表情にその林檎を食べた
そしてビターなナイフを心臓にしまった

彼女はビターなナイフを持っている
彼女が何故魔を退治するのかは分からない
何故退治できるのかも分からない

ただ、彼女はビターなナイフを
持つ運命なのだと僕は思った




善き事がありますように。
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テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

SS220715絶体絶命!!12『欲張りは大損の元』

SS220715絶体絶命!!12『欲張りは大損の元』 :


「い、いやぁあぁああああああああ」

この悲鳴は女魔法使い。

「うぎゃぁあああああ、なんでなんだよぉ
なんでこんなモンスターがいるんだよぉ」

これはうるさい若いシーフの絶叫。

そして俺は聖剣エクスカリバーを持つ剣士だ。

俺達パーティーは絶体絶命のピンチにある。
今からさかのぼること数時間前。


「うわぁ、潮風が気持ちいい」

いつも文句ばかり言う女魔法使いが、
かもめの飛ぶ海を見ながら目をキラキラさせていた。
そう、俺達パーティーはとある港町に来ていた。

「あーあ、こんなひなびた場所に
ロクな依頼なんかあるわけないぜ」

そんなひねくれたことをブツブツ言っているのは
若いシーフ。

そして俺は剣士だ。
季節は夏。海を照り返す光が眩しいが
それが夏を味わわせてくれて何となく
気分が高揚する。

「そこの三人組さんよぉ。冒険者かい?」

振り向くとそこにはガタイのいい
赤いバンダナを巻いた筋肉隆々とした
中年男性が立っていた。

「おっと、すまんすまん。ケンカを売ろうと
いう訳じゃないんだ。
オレはこの町の冒険者ギルドマスターなんだ。
立ち話もなんだから、冒険者ギルドで
話を聞いてくんねーかな」

俺達三人は顔を見合わせた。

「いいんじゃねーの。どうせ冒険者ギルドで
依頼を受ける予定だったんだから。
その代わり、報奨金は弾んでくれよな」

若いシーフの一言で俺達二人も頷いた。
ギルドは他の建物同様外壁が白で
統一され、中はバーも兼ねているようだ。

「これは俺のおごりだ」

麦酒がジョッキに入ったのが三つ
俺達の前におかれる。
そしてギルドマスターの依頼の話とは
この町の小高い丘の上から小さな川が
流れているのだが、その水をもたらしているのは
不思議な大きな木から枝々を伝って水が放出されて
流れとなっているというものだった。

「まぁ、その水があるから
こんな小さな港町も水に困らない訳だ」

「ふぅん。それで何が問題なの?」

女魔法使いがギルドマスターに尋ねる。

「日照りだ」

ギルドマスターが言うには
不思議な木から水が流れる量は
変らないのだが、日照りで川の水が
蒸発して量が少なくなっているという。
この辺りは農業も行っているので
水の量が不足がちだというのだ。

「それでどうすればいいんだい」

若いシーフがグビグビとビールを
飲んだ後、ギルドマスターに問う。

「実は、不思議な木の下に
水がたんまりあるのは分かっているんだ。
ただ、その水は変な分厚い膜に覆われていて
どんな剣も槍も貫けないんだ」

ふんふんと頷く俺達。

「ただ不思議な木はその表面の水分を
根で吸い上げているのは分かっている。
そこでだ、剣士さん。
あんた聖剣エクスカリバーを持っているだろう」
「よく分かったな」

「ああ、以前あんたが聖剣を抜く前に
聖剣が突き刺さっていた聖堂で
見たことがあるからな」

「そうか。確かにオレの持っているのは
聖剣エクスカリバーだ。
報酬が折り合えば土木工事だって
聖剣にさせるのが俺だ」

「おいおい、天下の名剣をシャベルや鍬と
一緒にしないでくれよな」

「関係無い。それでいくらだ」

ギルドマスターの提示した金額に
女魔法使いと若いシーフは
狂喜乱舞した。

このことはあっと言う間に町中に
話が広まった。
元々小さい町だ。俺達の後に
物見遊山で町中の人達がついてきた。
なんか町長とか町の役場の人間まで
やってきて、俺達を激励した。

だが、ただ一人。この町に住む
偏屈な賢者だけが反対した。
だが、町の若い衆にあっと言う間に
連れ去られていったので
俺達は気に留めることもなく
不思議な木の下に着いた。

その近くに井戸枠があったので
その中にある膜を破れば
いいとのことだった。

「いくわよ」

と女魔法使いが一声かけて風魔法の
呪文を唱え、聖剣エクスカリバーに
まとわりつかせた。
俺は、聖剣を井戸枠の中に入れて
風の渦を錐のように尖らせるイメージをして
思いっきり聖剣を井戸枠の地面に突き立てた。

すると水がビュゥッと噴水のように井戸枠から
出てきた。
歓声を上げる町の人々。
みんなが井戸枠の側に寄ってくるのを
警ら隊が押し返すのに懸命になっていた。
そんな騒ぎが最高潮に達した時。

グラグラグラと地面が揺れた。
みんな驚いて、小高い丘を降りた。

「地震か?」

俺がギルドマスターに尋ねると

「いや、聞いたことがない。
それにほら、よく見てみろ。
小高い丘は揺れているが
町は揺れていない」

すると突然、小高い丘がブルブルと震え
地面の土や木が四方へ押し寄せた。
町の者は船で逃げていたので
被害は少なかったが、
小高い丘から現れたのはー

「あれはモンスター『フラシメーア』よ!」

そう叫んだのは女魔法使いだった。
モンスターフラシメーアは、
貝殻の退化した海のアメフラシに似ている。
ただ、このフラシメーアは小高い丘一個分の大きさで
聖剣エクスカリバーで貫かれた為に
その痛みに暴れ出したから大変だ。

町の魔法使い達がフラシメーアの周りに
バリアーを張り、町への被害をくい止めていた。
俺は、女魔法使いに言って彼女のスリーピングを
聖剣エクスカリバーに纏わりつかせて
バリアーの壁を突きさして、
フラシメーアに聖剣で強力化させたスリーピングを
フラシメーアにかけた。

効果は抜群でフラシメーアはすぐに眠った。
俺達や船から戻った町の人達が
ぐったりしている時に
町の偏屈な賢者がやってきて言うには、

「モンスターフラシメーアは
ほとんど動かない。
この街ができる前に小高い丘と間違えられる
年月をここにいたのだろう」

続けて

「そして古い文献に書かれておったのだが
不思議な木がモンスターフラシメーアの
表面の水分を吸い上げて成長し、
枝から滝のようにその水を放出し
川ができた場所に、わしらの先祖が
住んだのが始まりのようだ」

「そういうことは早く言ってくださらんかのう」

町長ががっくりして座り込んだ。

「まぁ、そうがっかりするものではない。
わしは長年あの不思議な木を研究していて
種から若木を育てておったのだ。
モンスターフラシメーアに土を被せ、
その上に若木を植えようではないか。」

町の人々はその話をきいて、
賢者コールをするのだった。
俺達パーティーはそれを呆然としながら
見ていたのだった。

そんな俺達にギルドマスターが
やってきて、
報酬の件の話をしてきたが、町長が割り込み、
そもそも聖剣エクスカリバーを
『聖なる』モンスターフラシメーアに
剣を突き立てたのがこの騒ぎなので
町の被害も甚大な物があるので
報酬は払えないと突っぱねた。

俺達パーティーはすごすごと
町を後にした。
・・・・
「な~ん~であたしたちのせいにされるのよっ。
うう、あたしはちゃんと依頼通りやったわよ。
魔力も沢山使ったのに理不尽だわっ。
これというのも剣士、あんたが悪いのよ
っ」

女魔法使いが絶叫した。

その後俺はパーティーを追い出された。
解せぬ。
だがこれは事実だ。
俺は新たなパーティーを求めてさすらうのだった。




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SS220708 絶体絶命!!11『旨い物には受難あり』

SS220708 絶体絶命!!11『旨い物には受難あり』 :


「い、いやぁあぁああああああああ」

この悲鳴は女魔法使い。

「うぎゃぁあああああ、なんでなんだよぉ
なんでこんなモンスターがいるんだよぉ」

これはうるさい若いシーフの絶叫。

そして俺は聖剣エクスカリバーを持つ剣士だ。

俺達パーティーは絶体絶命のピンチにある。
今からさかのぼること数時間前。

「うーん、いい天気ねぇ。それに田舎はいいわぁ。
畑ばかりだけど、今日泊まるところは古民家なんですって」

そう言って、楽しそうに歩いているのは女魔法使いだ。
すると若いシーフが

「ホントホント、都会の凝った食べ物もいいけれど
ここって農業大国の地方で新鮮な田舎料理が
味わえるってガイドブックに書いてあるぜ」

彼はよだれを垂らさんばかりに
ガイドブックの料理のページを食い入るように
みている。

「おや、旅の方々かのう」

声をかけてきたのは、畑で農作業をしていた
地元の農家の人だった。

「はい、実はここにおいしい田舎料理を出す
古民家があるときいて今来たばかりなんですぅ」

にっこり笑い農家の人と談笑する女魔法使い。
すると仲良くなった農家の人が、

「そうかそうか。実はこの地方特産にマサツモイ
というのがあってな。
昼飯のおやつに畑の隅で焼いたのがあるで
食べていがねか」

「ぜひっ」

若いシーフが女魔法使いを押しのけて
ずずいと農家の人に揉み手をして応えた。
農家の人はハハハと笑って、
畑の澄みで木の棒にさして焼いていた
マサツモイを、俺達三人に一つずつ
渡した。

「おいひぃ♬中は黄色でほくほくしているぅ」

女魔法使いがはふはふしながらそう言うと

「本当だ、うめぇ。なんか蜂蜜食ってるみたいだ」

と若いシーフも言いながら食べている。

「確かにうまいな。食後のおやつに丁度いい」

俺もそう言いながら食べた。

「ハハハ、そう言ってもらえると
焼いた介があっただ。
マサツモイは品種改良してな、
七月と十月の二回も収穫できるだべ。
この畑一面マサツモイだべ。
ほれ、口直しに緑茶を飲め飲め。」

そしてお茶までもらって恐縮する三人。
するとその時、

ドドドドドドドドド
山の方から凄まじい音が聞こえてきて
木々がバキバキ折れる音がする。

現れたのは、岩ほどもある豚に茶色い毛が生えた様な
巨体に、口元の端にそれぞれ一本ずつ
白い歯が生えた

「あれはモンスターシノイシじゃねーかっ」

若いシーフが叫んだ。

「あ、あんたら冒険者だべ。倒せないべか」

農家の人がそう言うと女魔法使いが

「無理無理、あんな大きいのって
剣士!あんた何かまえてんの」

俺はシノイシの前に聖剣エクスカリバーを構えて
睨みつけた。
そして、突進してくるシノイシに向かって
跳躍して、頭部に聖剣エクスカリバーを
突き立てた。
一瞬硬直したシノイシ。
そしてどうっとマサツモイの畑の方に倒れた。

歓喜の声を上げるパーティーメンバー。
すると農家の人が

「うう、これでマサツモイはおしまいじゃ」

理由を聞いてみると、なんでもシノイシの身体には
マサツモイを食い散らかす害虫がついていて、
倒したシノイシが畑に倒れたので
その虫が

「いやぁああああうじゃうじゃ虫でてきてるぅ」

と、女魔法使いが叫んだ。
俺は、とっさに女魔法使いにファイアーの魔法を
聖剣エクスカリバーにかけさせる。
そして虫が出てきた範囲のマサツモイを
焼き払った。

ごぉっと燃えるマサツモイの畑とシノイシ。
農家の人はそれを見て滂沱の涙を流して
号泣していた。
胸が痛むがこれ以外他の畑を守る術は
俺達にはなかった。

すると、その時畑がぐらぐら揺れて
地震かと身構えた。
だが次の瞬間畑の土からでてきたのは

「み、ミズミ―様じゃぁ。
畑の土を食べて肥やしにしてくれるミズミ―様じゃぁ」

泣いていた農家の人が、ひざまずいて手を合わせる。
それは、2~3mはある大人が一抱えもできそうな
太さのモンスターミズミ―だった。

「い、いやぁあああいくら良いモンスターだからって
あたしだめぇ」

その場にしゃがみこむ女魔法使い。

「おい、そんなこと言ってる場合じゃないぞ。
あのミズミ―、のたうち回って
被害ひろげているぞ」
そう叫んだのは若いシーフだった。

多分さっきの聖剣エクスカリバーのファイアーで
火傷をしたのだろう。
俺は女魔法使いを叱咤激励して
聖剣にヒーリングの魔法をかけさせると
転げまわるミズミ―に全身に魔法がかかるように
聖剣を振った。

結果、ミズミ―は致命傷を防ぐことはできたが、
細かい傷は、嫌がる女魔法使いを説き伏せて
ヒールをかけさせて治療させた。

被害は甚大だった。
俺達は村役場に呼び出され、悪いのはシノイシであり
俺達はお咎め無しとなったが、
居心地が悪くそそくさと村を後にした。

・・・・
「な~ん~であたしたちのせいにされるのよっ。
うう、ミズミ―の手当もさせられるしぃ
寒イボ出まくりよっ。
これというのも剣士、あんたが悪いのよ
っ」

女魔法使いが絶叫した。

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SS220701絶対絶命!!10 ご使用は計画的に

SS220701 絶対絶命!!10 ご使用は計画的に :


「うーん、太陽がまぶしいわぁ」

そう言いながらも最中アイスを食べながら
幸せそうに歩く女魔法使い。

「そうだよなぁ。こんな日は
木陰でハンモックに揺られて
のんびりしたいぜ」

と言いつつ、ダンジョンの地図を見ながら
器用に歩いている若いシーフ。

俺は口の端を上げて、二人を見るのだった。

そう、俺達は三人でパーティーを組んでいる冒険者。
普段はダンジョンでお宝探しをしたり、
冒険者ギルドで依頼を受けたりしているが、
今回は、この地で一か月後に行われる
七夕祭りを見るためにはるばるやってきたのだった。

「この地の七夕祭りってそれは
きれいなんですって」

女魔法使いが言うと、若いシーフが

「ああ、なんでもタケータというタケータに飾りをつけて
短冊という細長い紙に願い事を書いて
タケータに結びつけて願いをかなえてもらうんだと」

と説明する。その手にはこの地の歩き方ガイドブックが
いつの間にか開かれている。

「うわぁ、ロマンチックね。
あたし何をお願い・・・て、あら、あの人」

どうしたのかと女魔法使いが前方の方を
見るので、俺達もそちらを見る。
すると流れている川の側で
何やら泣いているような女性がいた。

俺達は顔を見合わせる。
もしや身投げ?
俺達は彼女を刺激しないように
ゆっくり歩いて声を彼女に声をかけた。

すると彼女は身の上話を始めた。

自分は織姫というのだが
彦星という牛飼いと恋に落ちた。
が、仕事をしないで、二人で遊んでばかりいたら
父親に叱られ、年に一度しか会えない事に
なってしまった。

しかも、自分ははた織をしてノルマの絹の反物を
織らないとこれまた会えないことになるのに
はた織機が壊れてしまった。
そこで、対岸の彦星のいる川の側で
泣いていたのだということだった。

そこでいたく同情した俺達三人は
はた織機を治してあげることにした。
ただ、そこは若いシーフが欲を出す。
世の中ただほど高い物は無い。
あんたの作った絹の反物を数匹もらうという
交換条件でどうだ、と。

織姫は、宜しくお願いしますと頼んできた。
そして、器用なシーフがはた織機の
仕様書を見ながら壊れた箇所を直し、
部品が足りないところは女魔法使いが
部品を魔法で加工した。

『治った(わね)っ』

俺達三人は喜んだ。
だが、織姫は浮かない顔をしている。
俺がそれに気付いて尋ねると、
壊れてからかなり時間が経っているので
ノルマが果たせそうにない。
といって目を潤ませた。

俺は女魔法使いにはた織機を
自動操縦できるか尋ねた。
魔法ではできて10分が限度というのが
答えだった。
そこで、女魔法使いに俺の
聖剣エクスカリバーに
自動操縦の魔法をかけさせた。
すると聖剣は白く光だした。

そして、はた織機にその白い光を
移すと、はた織機は自動で動くようになった。
しかも、糸を自動ではた織機に設置
できるようにもしておいた。
それはサービスだというと、
織姫は何度も頭をさげるのだった。
俺達は、早速織姫からもらった
反物の一部を呉服屋に売りに行った。
織姫の証書があったので
盗品ではないと主人が信じてくれて
豪遊できるだけの金額になった。

俺達は高級宿に泊まって
贅沢三昧をした。
そして、七夕の日に残りの反物を
売って、旅費の足しにすることにした。

「おい、どうしてこんなに安いんだよ」

若いシーフが声を荒げた。
呉服屋の主人が困った顔をして、

「実は、手前どもも困っているのです。
織姫様が大量に反物を市中に売りに出して
百均にまで反物が売られている始末なのです」

俺達は驚いて織姫の元へと急いだ。
すると、織姫の工場では
あのはた織機が24時間操業していて
倉庫にも積み上がっていた。
そして牛車がひっきりなしに
反物を町へと運んででいるのだった。

そうして更に驚愕したのは
織姫が若くてイケメンな男性たちを
周りに侍らせて享楽の限りをつくしているのだった。

そしてそこへ織姫の父親が怒鳴りこんできて
「どうしてくれるんだ。
彦星と遊んでばかりいるから
罰としてはた織をさせノルマを
課したのに、気付いたら遊んでばかりいるわ
彦星はぐれるしどうしてくれるっ」

そうして父親は今すぐはた織機を止めろと言ってきた。
俺は、聖剣エクスカリバーに
はた織機にかけていた魔法を吸い取り
自動操縦を止めた。
そして俺達三人は平謝りにあやまるのだった。

更にまずいことに町に帰ると、
高級宿屋の主人が待っていて、
代金を請求され、有り金を全て持って行かれた。
俺達は這う這うの体でこの地を後にしのだった。

・・・・
「な~ん~であたしたちのせいにされるのよっ。
これというのも剣士、あんたが悪いのよ
っ」

女魔法使いが絶叫した。

その後俺はパーティーを追い出された。
解せぬ。
だがこれは事実だ。
俺は新たなパーティーを求めてさすらうのだった。



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プロフィール

ぷりちーぴ

Author:ぷりちーぴ
はじめましてちーぴ
主に4コマ・
ショートショートを
載せているちーぴ

(↑フィクションです。
実在の人物・団体等とは
関係ございません。
また、『SS』とは
ショートショートの
略として用いております)

地球のどこかで暮らす
宇宙生物ちーぴ。

*4コマの記念日はウィキを
参照しております。




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