ss221125 焼きそばパンとクリスマスを謎に思う
ss221125 焼きそばパンとクリスマスを謎に思う :
「ジングルベール♪ジングルベール♪」
ここはとある学校の校舎の屋上。
そして昼。
その屋上で俺は柵の側に腰かけて
本を読んでいると、
何故か俺についてきた同級生が
焼きそばパンをマイク代わりに
ジングルベルを歌っていた。
「おい、焼きそばが落ちるから歌うの止めろ」
「えへへダイジョーブ♪
まだ包装されたままだから」
「だったら黙って早く食え」
すると同級生はへーいと言って
焼きそばパンを食べ始めた。
もぐもぐ食べる姿はハムスターみたいだ。
ちっこいからだろうか。
とにかくこの同級生は変ったやつで、
バカ騒ぎをするダチがいるのに
昼になると俺についてきて
ここで必ず焼きそばパンを食べるのだ。
そして今、焼きそばパンを食べながら
「なぁ委員長。なんで11月なのに
街はジングルベルが鳴ってんのかな。
特にスーパーとか商店なんか
もうクリスマスの飾りつけしてるよな」
「おい、ボロボロこぼしながら話すな。
カラスが来るから掃除しとけよ」
「分かったよぉ。
だからどう思う?」
「クリスマス商戦だろ。
クリスマスは日本においてお祭り騒ぎだし、
11月は商戦になるイベントがないのも
原因の一つだろ」
「なんか味気ないなぁ」
「そんなこと言ってもみんな食べていかなきゃ
ならないだろ。
各種業界もこのクリスマスイベントで
売上あげて従業員を養っているんだ。
俺達だって回り回って養ってもらっているんだぞ。
敬虔な気分になりたいなら
宗教学の本でも読んだらどうだ」
「うげ、そんな小難しいの読みたくない。
それよりオレはえっ・・・むぐむぐ」
俺は面倒くさくなって
持っていた飴を同級生の口の中にいれてやった。
「むぐむぐ、これのど飴だね。委員長」
「そうだ。この寒さで歌うお前には丁度いいだろ」
「う、うん。ありがとう。
そういえばのど飴も冬の風物だね。
そうだ!クリスマスにのど飴のでっかいぺろぺろキャンディを
プレゼントするイベントがあったらいいのにな」
俺はずるっと落ちそうになった。
「お前は馬鹿か。子供はのど飴の味が苦手だ。
大人はあの丸いぐるぐるした大きいキャンディを
舐めながら歩くのは恥ずかしい。
少なくとも俺は御免込むる!」
「えー。オレだったら歩き食べしちゃうのになぁ」
「ジングルベルを歌うマイク代わりにするか」
「あ、それいいな。委員長ナイスアイディア( ´艸`)」
俺は呆れ果てた。
そこで本を読むのに集中することにした。
冷たい風を背中に受けて。
ジングルベルのなるスーパーで
特売品は何だったか考えながら。
了
善き事がありますように。
お読みいただきありがとうございました。
サイドバーにある、お好きなアイコンを
ぽちりと押して下さり、
ショッピングなどのぞいて頂ければ
望外な喜びです。
宇宙生物ぷりちーぴm(__)m
「ジングルベール♪ジングルベール♪」
ここはとある学校の校舎の屋上。
そして昼。
その屋上で俺は柵の側に腰かけて
本を読んでいると、
何故か俺についてきた同級生が
焼きそばパンをマイク代わりに
ジングルベルを歌っていた。
「おい、焼きそばが落ちるから歌うの止めろ」
「えへへダイジョーブ♪
まだ包装されたままだから」
「だったら黙って早く食え」
すると同級生はへーいと言って
焼きそばパンを食べ始めた。
もぐもぐ食べる姿はハムスターみたいだ。
ちっこいからだろうか。
とにかくこの同級生は変ったやつで、
バカ騒ぎをするダチがいるのに
昼になると俺についてきて
ここで必ず焼きそばパンを食べるのだ。
そして今、焼きそばパンを食べながら
「なぁ委員長。なんで11月なのに
街はジングルベルが鳴ってんのかな。
特にスーパーとか商店なんか
もうクリスマスの飾りつけしてるよな」
「おい、ボロボロこぼしながら話すな。
カラスが来るから掃除しとけよ」
「分かったよぉ。
だからどう思う?」
「クリスマス商戦だろ。
クリスマスは日本においてお祭り騒ぎだし、
11月は商戦になるイベントがないのも
原因の一つだろ」
「なんか味気ないなぁ」
「そんなこと言ってもみんな食べていかなきゃ
ならないだろ。
各種業界もこのクリスマスイベントで
売上あげて従業員を養っているんだ。
俺達だって回り回って養ってもらっているんだぞ。
敬虔な気分になりたいなら
宗教学の本でも読んだらどうだ」
「うげ、そんな小難しいの読みたくない。
それよりオレはえっ・・・むぐむぐ」
俺は面倒くさくなって
持っていた飴を同級生の口の中にいれてやった。
「むぐむぐ、これのど飴だね。委員長」
「そうだ。この寒さで歌うお前には丁度いいだろ」
「う、うん。ありがとう。
そういえばのど飴も冬の風物だね。
そうだ!クリスマスにのど飴のでっかいぺろぺろキャンディを
プレゼントするイベントがあったらいいのにな」
俺はずるっと落ちそうになった。
「お前は馬鹿か。子供はのど飴の味が苦手だ。
大人はあの丸いぐるぐるした大きいキャンディを
舐めながら歩くのは恥ずかしい。
少なくとも俺は御免込むる!」
「えー。オレだったら歩き食べしちゃうのになぁ」
「ジングルベルを歌うマイク代わりにするか」
「あ、それいいな。委員長ナイスアイディア( ´艸`)」
俺は呆れ果てた。
そこで本を読むのに集中することにした。
冷たい風を背中に受けて。
ジングルベルのなるスーパーで
特売品は何だったか考えながら。
了
善き事がありますように。
お読みいただきありがとうございました。
サイドバーにある、お好きなアイコンを
ぽちりと押して下さり、
ショッピングなどのぞいて頂ければ
望外な喜びです。
宇宙生物ぷりちーぴm(__)m