ss2201230俺と隣の吸血鬼さんと年末大掃除
ss2201230俺と隣の吸血鬼さんと年末大掃除
「もう~いくつ寝ると~おしょうがつぅ~♪」
「そう思っているなら起きてください!!」
俺が布団の中でぬくぬくしていると、
吸血鬼さんに布団をひっぺがされた。
そう、吸血鬼さん。
ひょんな事から知り合った俺達は、
俺が彼に食事提供(献血)をする代わりに
家事一切を引き受けてもらっている。
しかも、彼は食事(献血)をすると
目からルビーがでて、その分け前の半分を
俺にくれる太っ腹だ。
しかも闇夜の鴉も真っ青な黒い髪は
天使の輪ができていて、
その青い瞳でみつめられたら
どんな女性も首筋を差し出すその美貌と
きたもんだ。
ま、男の嫉妬もおこらん位の美形である。
まぁ、おかげで俺は、それまで勤めていたブラック企業と
おさらばして、定時定刻出社退社土日祝日有給全消化の
ホワイト企業に再就職。
しかも、吸血鬼さんの手作り料理でコンビニで命をつなぐ
生活ともさよならして、健康優良児と化している。
もちろん、そっちの方が吸血鬼さんにとっても喜ばしい
事なのでウィンウィンの関係だ。
そして最初に戻る。
「きゅ、吸血鬼さん?俺、男だよ。男の寝込みをおそうなんていやん」
「はぁ、何をふざけているのですか?
いいですか?もう年末なのですよ。
大晦日は年越しの料理を作るので
今日は大掃除をしていただきます!」
「え〜いいよ。折角の年末の休み、
ゴロゴロしたい~」
「ダメです。大体私が普段から掃除をしているので
大した汚れはありませんが
それでも換気扇や窓ふき等、
取り切れていない汚れがありますから
動いて下さい!!」
「え・・・そうだ!お正月にしよう!」
すると吸血鬼さんがジト目で俺を見て
「お正月は綺麗にした家に神様を
お迎えする日です。
それにそういうのを『怠け者の節句働き』と
いうのですよ」
「・・・吸血鬼さん、日本の神様と相性いいね」
「それはキリスト教には敵視されていますからね。
受け入れて下さるのなら丁重にお迎えするのが
筋というものでしょう」
「・・・そうだな。いつも守ってもらっていて
掃除する時間や場所があるって幸せだもんな。
よし!起きるぞ」
俺はえいやと布団から起き上がった。
そして急いでジャンパーに着替えると朝食もそこそこに
掃除にとりかかった。
部屋の中は、吸血鬼さんが綺麗にしてくれていたけれど
アパートの共用部分が結構汚れていた。
その辺りを綺麗にして、近所でボランティアの人たちが
高齢者の家々の掃除をしていたので
俺達も加わらせてもらって気づいたら
もう七時になっていた。
風呂に入ってさっぱりしたら、もう八時。
「すいませんね。今日は作り置きのおにぎりと
インスタントの味噌汁と買ったお惣菜です」
「なぁに、今日は忙しかったからそんなもんだよ。
それにお惣菜は商店街のを買ったんだろ。
うまいじゃん、うちの近所の商店街の」
「・・・それが商店街の商店街婦人部部長さんから
頼まれごとをしまして」
「頼まれごと?」
俺は味噌汁を口に含んだ。
「実は、お正月の福引で商店戦隊ショーテンジャーとして
盛り上げてほしいと」
それを聞いて、もう少しで味噌汁をふくところを
なんとかこらえた。
「それって商店街婦人部部長さんのお願い?」
「お願いです」
「・・・・・」
来年も俺達は忙しい年になりそうだ。
了
善き事がありますように。
お読みいただきありがとうございました。
サイドバーにある、お好きなアイコンを
ぽちりと押して下されば、
望外な喜びです。
宇宙生物ぷりちーぴm(__)m
本年中はお世話になりました。
来年は平穏で平和な年となりますように
m(__)m
「もう~いくつ寝ると~おしょうがつぅ~♪」
「そう思っているなら起きてください!!」
俺が布団の中でぬくぬくしていると、
吸血鬼さんに布団をひっぺがされた。
そう、吸血鬼さん。
ひょんな事から知り合った俺達は、
俺が彼に食事提供(献血)をする代わりに
家事一切を引き受けてもらっている。
しかも、彼は食事(献血)をすると
目からルビーがでて、その分け前の半分を
俺にくれる太っ腹だ。
しかも闇夜の鴉も真っ青な黒い髪は
天使の輪ができていて、
その青い瞳でみつめられたら
どんな女性も首筋を差し出すその美貌と
きたもんだ。
ま、男の嫉妬もおこらん位の美形である。
まぁ、おかげで俺は、それまで勤めていたブラック企業と
おさらばして、定時定刻出社退社土日祝日有給全消化の
ホワイト企業に再就職。
しかも、吸血鬼さんの手作り料理でコンビニで命をつなぐ
生活ともさよならして、健康優良児と化している。
もちろん、そっちの方が吸血鬼さんにとっても喜ばしい
事なのでウィンウィンの関係だ。
そして最初に戻る。
「きゅ、吸血鬼さん?俺、男だよ。男の寝込みをおそうなんていやん」
「はぁ、何をふざけているのですか?
いいですか?もう年末なのですよ。
大晦日は年越しの料理を作るので
今日は大掃除をしていただきます!」
「え〜いいよ。折角の年末の休み、
ゴロゴロしたい~」
「ダメです。大体私が普段から掃除をしているので
大した汚れはありませんが
それでも換気扇や窓ふき等、
取り切れていない汚れがありますから
動いて下さい!!」
「え・・・そうだ!お正月にしよう!」
すると吸血鬼さんがジト目で俺を見て
「お正月は綺麗にした家に神様を
お迎えする日です。
それにそういうのを『怠け者の節句働き』と
いうのですよ」
「・・・吸血鬼さん、日本の神様と相性いいね」
「それはキリスト教には敵視されていますからね。
受け入れて下さるのなら丁重にお迎えするのが
筋というものでしょう」
「・・・そうだな。いつも守ってもらっていて
掃除する時間や場所があるって幸せだもんな。
よし!起きるぞ」
俺はえいやと布団から起き上がった。
そして急いでジャンパーに着替えると朝食もそこそこに
掃除にとりかかった。
部屋の中は、吸血鬼さんが綺麗にしてくれていたけれど
アパートの共用部分が結構汚れていた。
その辺りを綺麗にして、近所でボランティアの人たちが
高齢者の家々の掃除をしていたので
俺達も加わらせてもらって気づいたら
もう七時になっていた。
風呂に入ってさっぱりしたら、もう八時。
「すいませんね。今日は作り置きのおにぎりと
インスタントの味噌汁と買ったお惣菜です」
「なぁに、今日は忙しかったからそんなもんだよ。
それにお惣菜は商店街のを買ったんだろ。
うまいじゃん、うちの近所の商店街の」
「・・・それが商店街の商店街婦人部部長さんから
頼まれごとをしまして」
「頼まれごと?」
俺は味噌汁を口に含んだ。
「実は、お正月の福引で商店戦隊ショーテンジャーとして
盛り上げてほしいと」
それを聞いて、もう少しで味噌汁をふくところを
なんとかこらえた。
「それって商店街婦人部部長さんのお願い?」
「お願いです」
「・・・・・」
来年も俺達は忙しい年になりそうだ。
了
善き事がありますように。
お読みいただきありがとうございました。
サイドバーにある、お好きなアイコンを
ぽちりと押して下されば、
望外な喜びです。
宇宙生物ぷりちーぴm(__)m
本年中はお世話になりました。
来年は平穏で平和な年となりますように
m(__)m