この映画悲恋なんだが:ss
180503この映画悲恋なんだが:ss
「ねぇ、ポップコーン買ってきて❤」
「おう、いいぞ。何味がいいんだ」
「うーん。新発売のストロベリー味」
「了解」
映画の上映会場の座席を立って、
売店へ向かった。
一目ぼれして告白してOKもらって
やっと、映画を観に行く事ができた。
例え映画の内容が悲恋でも、
そんなの関係ねぇ。
俺は売店で、ポップコーンを買おうとした。
新発売のストロベリー味は二つあった。
「何何?ノーマルタイプとボムボムタイプ?
店員さん、どう違うの?
ボムボムタイプは口の中で膨らむの?
面白そうだな。じゃ、そっち一つ」
彼女は面白い者が大好きだ。
俺は彼女を喜ばそうとボムボムタイプを買った。
上映会場に入って彼女に渡す。
「ありがとう」
お礼を言う彼女からはフルーティな香りがする。
(はぁ~。女の子は違うなぁ)
俺はうきうきしていた。
そして映画が始まった。
すると、しばらくして隣の彼女がおかしい。
(どうしたんだろう?具合悪い)
彼女のポップコーンが大分減っている。
ポップコーンが何か合わなかったのだろうか。
「なぁ、どうしたの」
俺が小さな聞くと、彼女が目で助けてと言っていた。
俺は、とっさに手でお皿を作り、
「吐き出すんだ」
と言った。
すると、突然彼女の口から白い膜が膨らんだ。
それはポップコーンのストロベリーの匂いがして、
ガムのように膨らんでいった。
それは直径一メートル位まで膨らんで、
会場中がざわめいた。
そしてーパァンと割れた。
すると、会場中が大爆笑した。
映画は恋人達が引き裂かれるシーンを上映している。
俺達二人はこそこそと上映会場を後にした。
売店に問い合わせたら、どうも不良品だったらしい。
普通は口の中でちょっと膨らむ程度だという。
彼女は面白がってハプニングを喜んでいたが、
この映像が爆笑映像としてねっとで人気を呼び、
彼女と二人、このネタで芸人になるとは
思わなかった。
了
HP

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