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190403ss俺と隣の吸血鬼さんと桜さん

190403ss俺と隣の吸血鬼さんと桜さん

「ただいま~。あれ、なんか
桜の香りがする」
俺は玄関から鼻をひくひくさせて
居間へと入る。
するとそこには、
「あ、お帰りなさい」
隣のイケメン吸血鬼がいた。
そう、イケメン。
黒髪はあくまで天使の輪ができていて
鼻筋はくっきり高く
青い瞳は女性をひきつけて離さない
そう、世の男性の敵のイケメン吸血鬼!
ひょんな事から知り合った俺達は
そんな吸血鬼さんに食事(献血)をする代わりに
家事一切を引き受けてもらっている。
何故なら不規則な生活で
不健康な食事(献血)を吸血鬼さんがしたくないからだ。
そのおかげで俺は、コンビニ弁当三昧な生活から
毎日三食手作り健康的な食事をしていて
(昼は弁当)健康優良児になったのだ。
しかも、吸血鬼さんは食事(献血)をすると
目からルビーが出てくる。
その分け前の半分を俺にくれる太っ腹。
おかげで俺は以前勤めていた
ブラック企業を無事退社して、
定時出社退社に祝日有給まるまるとれる
ホワイト企業に就職したのだった。
そして今ー
「吸血鬼さん、その膝の上にいる女の子、誰?」
俺の疑問にピンクのエプロンひよこあっぷりけ付きを
着た吸血鬼さんがにっこり笑って、
「はい、桜の妖精さんです」
「座敷わらしじゃなくて?」
「失礼な!わらわはあのような幼きものではない!」
そう言うと、子供は桜吹雪を部屋中にまき散らした。
「あ、失礼しました。それでその
桜の妖精さんが何故我が家に」
「簡単に言うと迷子です」
「違う!わらわが迷ったのではない。母上が迷ったのだ」
そしてまた桜吹雪が部屋の中に。
「・・・で、どうやって連絡つけるの」
すると吸血鬼さんがはんなり笑って
「大丈夫ですよ。桜の妖精さん、しっかりしていて
ちゃんとお母上の電話番号教えて下さったので
もうすぐお迎えにきます」
と答えた。
「・・・妖精なのに文明の利器使いこなしてんの」
「我々妖精も、人間界と共にある。
すまーとふぉん位使いこなすのじゃ」
「そうですか。とりあえずこの桜餅でも食べる?
共食いにならないのなら」
「ならぬわっ」
こうして、態度のでかいもとい高貴な身分というのか
桜の妖精さんは、桜餅を食べて
お母上が迎えに来て帰っていった。
帰る時は殊勝に礼を述べていたので
まぁいいかと思ったが・・・
「なんか部屋中桜の花びらが散らばってますね」
ぽつんとつぶやく吸血鬼さん。
「しょうがないよ。お子様だから」
「そうですね。掃除機かける前に
ご飯にしますか。ちょっとした桜の宴会ということで。
今日はお酒飲んでいいですよ」
「ああ、そうさせてもらう」
こうして、俺達はちょっとした花見を
楽しんだのだった。


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テーマ : ショートショート
ジャンル : 小説・文学

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