ss190602奥様は魔女とドジっ子
ss190602奥様は魔女とドジっ子
リンゴーンカンゴーン
玄関のチャイムが鳴る。
この鳴り方は魔女界の関係者だ。
そう、うちは奥様が魔女なので
魔女関係者がよくやってくる。
「おーい、お前。お前にお客さん
みたいだよ」
台所で料理していた奥様が
「そうみたいね、ちょっとでてくるわ」
そう言って、パタパタと玄関へ
走って行く。
そして戻って来た時、
とんがり帽子に黒いマントをはおった
女の子が奥様と一緒にやってきた。
その子は何故だか泣いている。
「お客さん・・・かな?」
俺が奥様に尋ねると、
奥様が困ったように
「うん。魔女学校の後輩なの。
だけどこの子はね・・・」
すると、女の子がわぁっと泣き出して
「そうなんですぅ。私ドジっ子で
今日もまたドジらせてしまったんですぅ」
「え?ドジったんじゃなくてドジらせた?」
すると奥様が
「そうなの、この子の魔力って特殊でね。
周囲をドジらせてしまうのよ」
「例えば?」
「うーん。鳩を出そうとして蛙をださせたり。
ホットケーキを魔法で作ろうとしたら
粉を爆発させちゃったりするのよね」
「ヒックヒック。そうなんですぅ。
いつも周囲を変な結果に持っていって
しまって。
学校でも手に負えないって言われちゃったんですう」
「それは困ったなぁ。
あ、そうだ。だったら魔女界にもブーチューブって
ないの?
そこで、数人の魔法使いに出てもらって、
魔法をかけてどれだけ実際かけたかった
魔法に近いかという大会をひらいたらどうかな」
俺がそう言うと、女の子は目をキラキラさせて、
「エンターテイメントで生きていくんですね。
早速とりかかってみます!」
そう言って女の子は我が家を去っていった。
そして数週間後・・・。
「ねぇ、あなたぁ。数週間前我が家に来た
後輩ちゃんだけど」
「ああ、あの周囲にドジをさせるドジっ子な
どうしたんだ」
「あれから魔女界で有名なブーチューバになって
元気にやってるわよ。
なんかすごい人気みたい」
「そうか、良かったな。ま、我が家に被害がなくて
よかったよ」
すると奥様が眉を下げて
「それが、あの子から電話があって
その電話に出ている間にステーキこがしちゃったのよ」
「ええ!あの高いステーキを」
「うん、なんとか食べれるけど・・・ごめんね」
俺はトホホとうなずいた。
恐るべしドジっ子魔女っと思いながら
了
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