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ss201027焼きそばパンとまるごとの・・・

ss201027焼きそばパンとまるごとの・・・

昼。
ここはとある学校の校舎の屋上。
俺は早々に昼飯を食べ本を読もうと
独りを楽しむはずだった。

「なぁなぁ委員長、この焼きそばパン
うめぇ。購買いい仕事するよな」

そう、それは同じクラスの同級生。
ちゃんとつるむダチがいるはずなのに
昼休みになるとこの屋上にやってきて
俺の側で昼飯を食う。

「うちの購売は委員長会で試食をしたり
厳しい審査の元に商品を揃えているからな」

「そうなんだ。それで低プライス高クオリティを
維持しているんだな」

「お前にしては適切な評価をするな」

「だけどおかげで、イチゴクリームアンパンが
消えちゃったんだよぉ」

「仕方あるまい。購売のパン置き場には
スペースに限りがある。
それに購買する人数にもな。
その兼ね合いで人気のない商品は
消え去るのは仕方がない」

すると奴はしょんぼりしてイチゴミルクをごくりと飲み
「そうだよなぁ。生徒でも学業スポーツ優秀容姿端麗な奴は
女子に人気だもんな。
委員長何かその典型だもんな」

「やけに絡んでくるな。俺がその例に当てはまるかは
定かではないが、それ相応の努力はしているぞ。
それにおかげで、こうして昼休みは避難する羽目に
なっている」

そう言うとにかっと奴は笑い
「そうかぁ。委員長も苦労しているんだ。
じつはさぁ。その苦労ついでにハイ、これ」

そうして奴が差し出したのは
お茶会へのお誘いの手紙だった。

「これはうちの金持ち令嬢連中の
お茶会の誘いじゃないか。
断る、返してこい」

すると奴はイチゴミルクをごくごくと飲むと

「無理、俺権力者を敵に回したくねぇもん。
あきらめてさ、手紙と一緒に渡された
これを食べようぜ」

そう言って奴が差し出したのは
桐の箱に入っていた、高級丸ごとメロンケーキだった。

「うわぁ、うまそう。委員長食べようぜ」

「何故、何も苦労をしないお前が食うんだ」

「え?だって委員長他に一緒に食べる人
いないでしょ。だから俺が食べてあげるよ」

俺はその能天気な返事に頭を抱えるのだった。


善き事がありますように。

お読みいただきありがとうございました。

宇宙生物ぷりちーぴm(__)m
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テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

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