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SS230317 俺と隣の吸血鬼さんと『春告げ魚』

SS230317 俺と隣の吸血鬼さんと『春告げ魚』…🦇


ぽかぽかの春の陽射しを浴びて
俺は休日の朝の余韻を
布団の中で楽しんだ。

「起きてください!
朝ご飯ですよっ」

そう言って、俺の朝のまどろみを
破壊するのは吸血鬼さん。

そう、吸血鬼さん。

ひょんな事から知り合った俺達は、
俺が彼に食事提供(献血)をする代わりに
家事一切を引き受けてもらっている。
しかも、彼は食事(献血)をすると
目からルビーがでて、その分け前の半分を
俺にくれる太っ腹だ。
しかも闇夜の鴉も真っ青な黒い髪は
天使の輪ができていて、
その青い瞳でみつめられたら
どんな女性も首筋を差し出すその美貌と
きたもんだ。
ま、男の嫉妬もおこらん位の美形である。
まぁ、おかげで俺は、それまで勤めていたブラック企業と
おさらばして、定時定刻出社退社土日祝日有給全消化の
ホワイト企業に再就職。
しかも、吸血鬼さんの手作り料理でコンビニで命をつなぐ
生活ともさよならして、健康優良児と化している。
もちろん、そっちの方が吸血鬼さんにとっても喜ばしい
事なのでウィンウィンの関係だ。
そして最初に戻る。

「早く起きて、朝ご飯を食べて頂かないと
私の昼食と夜食が確保できないじゃないですか。
それに、折角の陽射しなのにお布団が干せないなんて
もったいないです!
お日様に謝って下さい!」

そう言って、俺の上掛け布団をはぐ吸血鬼さん。

「ちょ、ちょっと待って」

「いーえ、待てません!
今朝の朝食の用意もできてます。
冷めてしまうので早く召し上がって下さい」

俺は仕方なく、布団から出ると
のろのろ着替え始める。

「ほら、早く着替えてください!」

「吸血鬼さん、俺の母親じゃないんだから
そうガミガミ言わなくて・・・すいませんっ
急いで着替えますから、
なんか訳の分からない圧をかけるのやめてぇ」

俺は超急いで着替えて、身だしなみを調えて
食卓につく。

食卓にはご飯に味噌汁、ひじきに焼き魚と
和食だ。

「あ、今日は和食なんだね。
昨日、取引先の立食パーティーで
食べ過ぎたからかな?」

吸血鬼さんは、冷凍保存していた俺の血を
解凍した物を、トマトジュースで割って
飲むのを止めて

「ええ、どうしても脂っこい物を
多く接種しているようでしたので」

「ふ~ん。この焼き魚何?甘辛くておいしいね」

「それは京都の伝統料理、サワラの西京焼きです。
春告げ魚という言葉をご存じですか?
本来はニシンをさすのですが、サワラもそう呼ばれているのですよ」

「春告げ魚かぁ。なんか風流だね。
今年は桜も今頃開花するみたいだし。
ありがとう吸血鬼さん」

「いえいえ、私もおいしい血液をいただくのに
努力は惜しみませんのでお気になさらず」

「そうだね。吸血鬼さんも日本の春を
楽しんでいるんだね。
そうだ、これから寺社めぐりでもして
桜が開花しているか見に行こうか」

「いいですね。
それでは、食後食べ終えた後
献血をしていただいてから外出しましょうか」

「はは、春告げブラッドだねぇ」

「はい、日本は春夏秋冬の血液が
楽しめて嬉しいです」

「それはようござんした」

俺がおどけて言うと、
吸血鬼さんは目を細めて微笑むのだった。





善き事がありますように。
お読みいただきありがとうございました。
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