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SS231027 たまごおじさん(中編)・・・🥚

SS231027 たまごおじさん(中編)・・・🥚


妻のゆりこが家事の分担に不満を持って
実家に帰ってしまった日。

怪しいセールスマンが、にこやかな笑みを浮かべて

「この種を小皿に張る位の水につけまして
一晩放置しますと、小人の『たまごおじさん』が
翌日から掃除をして家がぴかぴかになります」

と言ったのだった。

「・・・そうですか。ですが間に合ってますので
お引き取りください」

「ですが焦げ臭い匂いがしますよ」

俺はそう言われて後ろを振り返った。
確かに焦げ臭い匂いがする。

「あ!肉じゃがの鍋の火を消し忘れていた!」

俺は急いで台所へ向かった。
ガスレンジの上では、
肉じゃがの焦げた匂いが充満していた。

(うわぁ。どうしよう、ゆりこに怒られる)

俺はしょんぼりして後片付けをした。
だが、鍋の焦げと壁の煤は取れなかった。

そしてふと、

(いけね、玄関!)

慌てて玄関に戻ると、
玄関の上がり框の上にハンカチが広げられ
その上に小人の種が入った袋が置いてあった。
袋には名詞がが置いてあり、裏面に

『田傘様
こちらは見本になります。
袋の裏面の注意事項を必ずお読み下さいませ。
                   晴口」

と書いてあった。

「・・・本当に小人が家事をやってくれるのかな。
なになに。小人の種は一粒に付き一小人が誕生します。
一小人につき茹で卵一つが必要です」

俺は食卓の椅子に座って取扱説明書を読んだ。
そして、小人の種の袋を開けてみると
そこにはヒマワリの種そっくりな種が
一粒入っていた。

「・・・人を雇うお金も無いし、
ダメもとでやってみるか」

俺はセールスマンに言われた通り、小人の種を一粒
小皿に張る位の水につけた。
そして食卓に焦げた肉じゃがの鍋を置いて、
その側に小皿も置いた。
その日は寝てしまった。

翌朝起きるて食卓を見ると
焦げた肉じゃがの鍋は昨日のままだった。

「なんだ、やっぱりウソじゃないか」

だが、鍋の側に置いた小皿を見ると
中には何もなかった。

「・・・・・・
そう言えば茹で卵が必要だったよな」

俺は茹で卵を二つ作って
一つは自分用に、もう一つは小人用に
種を水に付けていた小皿に置いた。

そして朝食を食べて
小皿に向かって手を合わせて

「掃除、頼んます」

と言って出勤した。

・・・・・・・・

「ただいまぁ」

夜、誰もいない家に入ると食卓の灯りのスイッチを入れる。
すると食卓の上に鍋が無かった。

「茹で卵も小皿も無い・・・」

辺りを見渡すと、台所の鍋置き場に
焦がした筈の鍋がピカピカになって置いてある。

「嘘だろ・・・台所がキレイになっている」

そう、共働きでそれなりに小ざっぱりとしていたが
細かい所の汚れはどうしようもなくて放置していた。
その汚れが全て無くなっていた。

俺は嬉しくなって、ゆりこに台所の写メを撮って
メールで送った。

”キレイだろ”と一言添えて。
その時の俺はいわゆるドヤ顔をしていた。
その時、スマホの着信音が鳴った。

ゆりこからだ。スマホを開けるとメッセージには

”台所だけ?”

そこにはそのフレーズだけがあった。
(後編に続く)


善き事がありますように。
お読みいただきありがとうございました。
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望外な喜びです。
宇宙生物ぷりちーぴm(__)m
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また、『SS』とは
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