FC2ブログ

「チョコは国境を超えて」第2389回ショートショート

FC2 トラックバックテーマ:「バレンタインデーのチョコレート手作り派?市販派?」


「じゃぁ、また明日な」
「おう、またな」
俺は学校の校門を出てすぐの道を、左右にダチと別れた。
俺は右側の道を行く。
俺の家は、人気の少ない道だ。
更に少し遅くに下校したから、もう他に生徒もいない。
考えごとをしていたら、
いつの間にか、うつむき加減に歩いていた。
ハッと気付くと十字路が見える。
その十字路は、ほとんど車が通らないのに
立派な信号機が付いている。
車用と歩行者用と。
学生が通るからと心配性のお役所がつけたと
専らのうわさだ。
そんな十字路、俺の進行方向に彼女はいた。
信号機に背を預けて。
「よぅ」
俺は片手を上げた。
信号は赤だった。車はどの方角からも来る気配は無い。
俺は彼女と並んだ。
彼女は無言だった。
赤いマフラーに口元をうずめて話すそぶりが無い。
だから俺は信号が青になると「じゃぁ」と言って
あるき始めようとして一歩を出したまま
動けなくなった。
俺のコートを彼女が引っ張っていた。
「何だよ」と俺が言うと彼女は
いきなりハート型の小物を出してきた。
そして、
「これはチョコレート。バレンタインの」
「え?バレンタイン?ってもう・・・」
信号が点滅する。
そして、彼女はチョコを俺に押しつける。
そして走り出した。
「あ、待てよ」と言ってる間に
彼女は信号を渡りきり、
信号は赤になった。
俺は茫然とした。
車は一台も来ない。
彼女は対岸の信号機に寄りかかって
俺をじっと見ている。
そして信号は青になった。
おれは横断歩道をゆっくり歩く。
すると彼女もこちらに向かって歩き出した。
横断歩道の真ん中の白線をはさんで
俺達は止まった。
俺は彼女をじっと見る。
彼女もじっと俺を見て、赤いマフラーの口元を下げた。
そして、
「そのチョコレート、ドイツんだ?」
「へ?オランダ?」
俺は間抜けな声で答えた。
彼女は白線を越えて来て
「そうだよ、馬鹿。好きなんだよ」
と言った。
車は一台も来ないままだった。

HP宇宙雑貨ぷりちーぴタイトル画像
関連記事

テーマ : 創作・オリジナル
ジャンル : アニメ・コミック

プロフィール

ぷりちーぴ

Author:ぷりちーぴ
はじめまして
主に4コマ・
ショートショート・
(↑一部を除いて
フィクションです。
実在の人物・団体等とは
関係ございません)
俳句(偉人の人生を詠んでいるちーぴ)
を更新しているちーぴ
日本に暮らす宇宙生物
ちーぴ。

*ブログに掲載している
商品や値段は
変更されていたり
終了している事が
ございます。
ご了承のほど、
宜しくお願いします。
*4コマの記念日はウィキを
参照しております。




にほんブログ村 漫画ブログ 4コマ漫画へ
にほんブログ村

にほんブログ村 小説ブログ ショートショートへ
にほんブログ村

にほんブログ村 家族ブログ 仲良し家族へ
にほんブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村




宇宙生物ぷりちーぴ - にほんブログ村

HP 宇宙雑貨ぷりちーぴ
💛宇宙雑貨ぷりちーぴ💛
あなたの人生にフィットする
奇妙でCOOLな雑貨たち
↓自分へのご褒美に
プレゼントにぴったりな
アクセや雑貨を
ご紹介しております。
💓服福商品販売中!!👇💓
HP宇宙雑貨ぷりちーぴバナー
→TOP


→アクセ&Tシャツ

→ユニバース

→ガンダム
(ガンダム着こなしご提案)


→コミック遠野
(4コマ遠野旅行有)


→アマビエ

↑現在上記以外のページは
ございません。
又、ショートショートも
掲載しておりません。
ご了承の程宜しくお願い申しあげます。
カウンター
作品にインスパイアを受た商品ご紹介
最新記事
俳句
カテゴリ
月別アーカイブ
コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる